2021年春にフルモデルチェンジを予定されているレクサスIS。この次期型にはBMW製直6ターボ搭載の新世代スポーツモデルが新たな設定される噂があるようだが・・・?
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◆次期レクサスISが激変する

「GR」の頂点に立つモデルとして徹底的にチューニングしたスポーツセダンのマークX GRMNの2代目モデルを1月11日に発表したトヨタ。このマークX GRMNは3.5L、V6の自然吸気エンジンを搭載するが、レクサスブランドのスポーツセダンでトヨタは次期ISに”BMW製直6エンジン”を搭載する次世代スポーツモデルを計画していることがわかってきた。現在、レクサスにとっての課題はBMWやベンツなどの欧州プレミアムブランドのように”スポーティ”イメージが周知されていないこと。
レクサスは北米で誕生してから今年で30年経つ。フラッグシップセダンのLSが4代目となり、本格ラグジュアリークーペのLCも2017年に加わるなど、高級車としてのイメージは定着してきている。だが、ハイパフォーマンススポーツの「F」モデルをラインナップしているものの、スポーティなイメージは日本を始め海外では今ひとつ定着していないということもいえるのだ。そこで、レクサスブランドの中核モデルである次期ISでは、そのラインナップに直6エンジンを搭載したスポーツモデルを加える計画が進んでいるというのだ。
◆レクサスに再編の動きが

レクサスのセダンは2018年にESが加わるなどモデルラインナップ再編の動きがあるものの、次期ISは現行モデルは同様にミドルサイズセダンとして開発中だ。ボディサイズも現行モデルと大きく変わらないが、中身は一新され新型クラウンをベースにしたTNGAのFR用のプラットフォームを採用。パワートレインは、クラウンと同じ2.5L直4ハイブリッドがメインとなり、現行型にも搭載される2L直4ターボ、それに新開発の2.4L直4ターボが搭載される計画もある。現行モデルにある3.5LV6エンジンはなくなり、パワーユニットもシャシーも新しくなるが、次期モデルも3タイプのパワーユニットがベースとなるようだ。そこに、隠し球としてBMW製の直6エンジンモデルが追加される予定があるという。
今になって、なぜ”直6”なのか?
これはBMWとの共同開発で新型スープラが復活したわけであるが、このBMWのエンジンをスープラだけではなく、ほかでもうまく使いたいという理由があるのだ。それと、「シルキールック」と呼ばれる直6エンジンならではの滑らかな回転フィールと、高回転までエンジンを回した時のビート感。この高級感とスポーティさを併せもつパワーユニットを次期型ISにラインナップすることで、「レクサスのスポーティなイメージを向上させたい」狙いがあるというのだ。そして、多くの自動車メーカーが手を引いてV6へと移行したのだが、直6エンジンを現在採用するのはBMWとベンツのみ。特にBMWは直6をZ4や「M」モデルといったスポーツモデルに搭載して成功していることから、この欧州プレミアムによるスポーツ車戦略の潮流にレクサスも乗りたいと考えているわけだ。
◆グレードはどこに設定される?

搭載するBMW製エンジンは、新型スープラ同様に344ps/51.0kgmを発揮する新型Z4の3L直6ターボがベースになる可能性が高い。BMWの3L直6ターボには、Z4 M40i搭載の382ps/51.0kgm仕様や、M3&M4クーペ搭載の422ps/56.1kgm仕様といったハイパワーバージョンもあるが、次期IS用の直6ターボはこれらよりもパワーを抑えた仕様になるという。とはいえ、2018年末にサーキットで新型スープラのプロトタイプを試乗したモータージャーナリストたちは3L直6ターボのエンジンについてはスムーズさがあるものの、スポーツエンジンらしいサウンドでトップエンドまでパワフルである点などを高く評価している。
次期型ISはスープラよりも100kg近く重い1580kgの車重が予想されるが、それでも50kgm級のトルクはかなり強力だ。しかも今後、トヨタのスポーツモデルにはスープラ同様に「GR」の手がレクサスにも入れられることが充分に考えられるため、走りは足回りも含めてかなり期待できるだろう。また、レクサスのスポーツモデルというと「F」モデルがRCやGSに設定されているが
先代型ではIS Fもラインナップされている。この直6搭載モデルが次期IS Fとして復活する可能性もあるだろう。
現在「F」モデルに搭載されている447psの5LV8エンジンは、欧州ハイパフォーマンスセダンに比べて燃費性能などが大きく遅れているため今後は廃止される方向で、次期「F」モデルにはレクサスLSに搭載される3.5LV6ターボをベースにハイパアワーチューンを施したパワーユニットが搭載されるという話もあるのだ。そのため3L直6搭載モデルは、ハイパフォーマンスモデルのIS Fと標準ISとの中間に位置する、BMWのMモデルと標準車の間にある「Mパフォーマンス」のようなスポーツモデルとして登場することも考えられる。いずれしても、この次期型ISの直6搭載モデルはスポーティなレクサスイメージを高める新世代スポーツとなる。気になるデビューは、次期型ISが2021年春で、直6搭載モデルはその1年後の22年となりそうだ。
・次期IS スペック予想
全長:4700mm
全幅:1820mm
全高:1420mm
ホイールベース:2850mm
車重:1580kg
エンジン:直6DOHCターボ
排気量:2979cc
最高出力:340ps/5000-6500rpm
最大トルク:51.0kgm/1550-4400rpm
ミッション:8速AT
価格:700万円
・直6エンジンが搭載されるモデルたち

BMWとの共同開発で誕生した新型スープラ。その姉妹車となるBMWの新型Z4に搭載される3L直6ターボエンジンが、レクサスの次期ISもの搭載される予定だ。この新型スープラ同様、スポーティなサウンドとパワフルな走りが楽しめるスポーティセダンになるのは間違いなしだろう。
レクサスISの最大のライバルとなるのが2019年日本でも導入が決まっている新型BMW3シリーズ。現行型同様にこの新型も、ガソリンの2Lターボやディーゼルの2Lターボ、プラグインハイブリッド、そして3L直6ターボエンジンといったパワーユニットが用意される。次期型ISではそのBMW製直6ターボエンジン車を加えて、3シリーズと並ぶスポーティなイメージをアップする考えか!?
BMWの直6ターボエンジンjは、431psを発揮するM3などに搭載されるハイスペック仕様もあるが、レクサスの次期型ISでは新型Z4で採用する340ps仕様をベースにしたエンジンになる模様。