次期クラウンはFCVとして登場する!?期待できるトヨタのこれからの新型車

2020年に登場する予定の新型MIRAIは、現行型のFFプラットフォームから一転、クラウンなどのプラットフォームをベースを共有するFR系プラットフォームに生まれ変わる。プロポーションはFRならではの伸びやかなものとなり、6ライトのファストバック風のリアセクションはクラウンの雰囲気にも似ている。

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◆次期型MIRAIはクラウンと同じに

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どうにも水素ステーションの展開が広がっていかないように見えるし、トヨタとしてもMIRAIの次の燃料電池車の具体的な姿が見えてこないため、「トヨタのFCV戦略は足踏み状態」と思っているユーザーも多いかもしれない。しかしトヨタはFCVを重要な中長期的技術と捉えていることは間違いないのだ。何しろ豊田市の本社エリアにはFCV開発に特化させた技術センターを造り、専用の開発センターでFCV開発に力を入れているのだ。

乗用車ではMIRAIのみのFCVであるが、例えば路線バスでは都営バスでも稼働している「SORA」とネーミングされたFCバスがある。このバスにはMIRAIで開発したFCスタックを2基搭載している。よりハイパフォーマンスのFCスタックを開発し、バスやルート配送トラックなどにFCを展開していくことを視野に入れているのだ。

そして着実に開発が進められている次期型MIRAIだが、これまでの情報とは少し違うものが伝えられている。エクステリアデザインはほぼ最終案と言えるデザインが伝えられているのだ。一見5ドアファーストバックにも見える、6ライトの4ドアセダンで、プロポーションは現行型クラウンを思わせるようなスタイリングに。実は次期型MIRAIはクラウンと基本プラットフォームを同じくする後輪駆動となるのだ。

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◆クラウンFCVが新型MIRAIか?

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ここでハッとするユーザーも多いかもしれない。2015年の東京モーターショーブースで公開された次期型LSとされたコンセプトカーは後輪駆動プラットフォームをベースとしたFCVだった。基本的なフォルムはほぼそのまま、新型LSとして2017年10月に登場したが、現時点でFCモデルは存在していない。現行型レクサスLSのプラットフォームはホイールベースなどのサイズこそ異なるが、基本となるフロア骨格やサスペンション構造などはクラウンのプラットフォームと同じに。

ラージサイズFRプラットフォームとしてトヨタ車、レクサス車に広く展開するプラットフォームとして開発されたものだ。最初からFC対応を念頭に開発されたプラットフォームということなのだ。

水素タンクはプロペラシャフトの位置に前後方向に置かれ、さらに航続距離を伸ばすために後席下に横方向に1本置かれるというのは、ショーモデルで示されたとおりだ。フロントのエンジンが置かれる位置にFCスタックやコントロールユニットを配置し、リアアクスルに駆動用モーターを配置するというレイアウト。

エクステリアデザインは専用のものとなるが、内容的にはクラウンFCVとも言える次期型MIRAIは2020年東京オリンピックのマラソン先導車などとして活躍する計画となる。

 

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◆ノア/ヴォクシーは統合される

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すでに東京近くでは販売店の統一が図られ、トヨタ店であるとかカローラ店、ネッツ店、トヨペット店といった看板は掲げられているものの、取り扱い車種は全店舗同一となっているトヨタ。この動きは今後全国に広がっていき、当初は5年後をメドにチャンネル制廃止を好評していたものを前倒しして2020年5月にも全国で全車種併売化を実現する計画をしている。

トヨタの販売店は4チャンネル合せて6000店舗あるのだが、全車種併売化により販売店の数は整理されることとになるのは確実。また、ノア/ヴォクシー/エスクァイア、アルファード/ヴェルファイア、ルーミー/タンクなどといった兄弟車は整理され、基本的には各車1モデルに集約されていくことになるという。

この流れの中、当然のようにノア/ヴォクシー/エスクァイアは2021年夏に予定されているフルモデルチェンジを機に統合されて、1つのモデルとして新型が登場することになる。現時点では統合後の車名について確定的な情報なないが、代表的なネーミングのノアを継続して使用するのかもしれない。あるいはまったく異なる車名が与えられるのかもしれない。

モデルチェンジの基本的な部分としてはキープコンセプト。全幅1695mmの5ナンバーサイズを基本として全高1800mmを超える3列シートBOX型ミニバンという基本部分に変更はない。正常進化型モデルチェンジとも言える。次期型はデザインはすでに最終段階に入っていると言われており、スクエアなBOX型の車体を5ナンバー枠めいっぱいに使ったフォルムのため、シルエットとしてはこれまでのモデルと大きな差異は生じない。が、立体的なバンパー形状やグリルデザインを採用したフロントマスクが新しさを感じさせる。

このフロントマスクだが、地味顔の「標準タイプ」に加えてオラオラ系とも言えるカスタムタイプも設定されることがわかっている。従来のノアユーザーとヴォクシーユーザーの好みに答えるためにも、個性を明確にわけた2タイプのフロントマスクが必要だという判断だ。独自の存在感を示して一定の販売台数をキープしているエスクァイアだが、当初はこれに相当するフロントマスクは用意されないという。もしかしたら次期ノア登場の1年後くらいには新しく追加されるのかもしれない。

プラットフォームは新世代TNGAへと進化する。特に多人数乗車時のリアサスへの負担が大きいミニバンなので、荷重変化によるジオメトリー変化には新型プラットフォーム採用で大きな効果を発揮することになるだろう。

パワーユニットも当然新世代TNGAパワーユニットへと進化をする。RAV4やレクサスUXに搭載される2LNAプラスダイレクトシフトCVTが基本となり、ハイブリッドはUXと同じ2LTHSを搭載する。現行型ではハイブリッドはFFのみの設定なのだが、新型ではリアモーター駆動によるE-Fourが設定されるのは降雪エリアのユーザーにとっては朗報となる。

ノアのモデルチェンジは2年後、2021年の夏を予定している。状況によってはエスクァイアに相当する第3のフロントマスクが同時に登場する可能性もある。人気モデルのフルモデルチェンジだけに今後の情報にも注目していきたいと思う。

・次期ノアのパワーユニット

次期型ノアのパワーユニットは新系列TNGAパワーユニットの2L NA+ダイレクトCVTと、2Lハイブリッドの2タイプでレクサスUXと同じものを搭載する。ハイブリッドモーターには後輪モーター駆動のE-Fourが設定されるとのことで、ノアシリーズとしてはハイブリッド初の4WDとなる。

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