アクセラからネーミングをグローバル標準のMazda3へと改めてデビューしたのは、まさにドメスティックからグローバルモデルへの脱皮を図る意思表示なのかもしれない。セダンボディと5ドアハッチバックがラインナップするのは従来のアクセラ同様である。今回はファストバックである5ドアファストバックを中心に多角的に分析をしてみたいと思います。
こちらの記事に書かれている内容は・・・
◆マツダ3 ボディサイズ

ボディサイズは全長4460mm、全幅1795mm、全高1440mmでホイールベースは2725mm。旧型アクセラに対して全長は10mm短くなり、全高は30mm低くなっている。全幅は変更がなく、ホイールベースは25mm延ばされています。これにより、より低く伸びやかなプロポーションを手に入れた。
サイズ感としては、国産勢ではインプレッサスポーツやカローラスポーツに近い印象を受ける。Cセグメント世界標準ともいえるフォルクスワーゲンのゴルフと比べると、全長は195mm長く、全幅は5mm狭く、全高は40mm低い。ゴルフはルーフが高くやや大きく見えるが、全長はマツダ3のほうが長い。ルノーメガーヌのほうがサイズ的には近い印象だろう。
搭載されるエンジンはすべて直列4気筒で、ガソリンが1.5Lと2L、そして新開発されたスカイアクティブーXの3タイプに加えて1.8Lディーゼルターボの4タイプに。2Lガソリン車は、FFのATのみの設定となり、1.8LディーゼルターボはFFと4WDが設定されるがトランスミッションはATのみ。1.5Lガソリン車ではFFには6ATと6MTが設定される一方、4WDはATのみとなり、スカイアクティブーX搭載モデルはFFと4WDが設定され、すべてのモデルで6ATと6MTが選べる。
◆マツダ3の価格は高い

根付けがなかなか絶妙で、ボトムは1.5Lエンジンモデルの218万円からで、装備の充実した売れ筋となる15Sツーリングが227万3000円。これを基準に2Lから1.8LディーゼルターボそしてスカイアクティブーXとおおよそ30万円ステップで価格設定されており、スカイアクティブーXモデルは314万円から。2lモデル以上の各価格レンジでフォルクスワーゲンのゴルフとガチンコで対抗するモデルが用意されているのは周知のとおりかと思われる。
マツダがアピールするように、のびやかで美しいプロポーションはこれまでの5ドアハッチバックとは一線を画すもので、インテリアの質感も高く、マツダ3はグローバルでどのような存在感を示すことになるのだろうか?
◆マツダ3のベストモデル

1.5Lは低価格だが、安全性を高める前側方接近車両検知、アダプティブLEDヘッドライトなどをオプションでも装着不可なので推奨グレードは2Lエンジン以上となる。ちなみに装備の違いを補正すると、1.5Lと2Lエンジン差額は実質5万~7万円に収まる。性能と価格のバランスを見ても2Lが割り安だろう。
ディーゼルは2Lガソリンに比べて27万円高い。CX-3での差額は約30万円なのでマツダ3のディーゼルは少し割安となる。また2Lガソリンの20Sプロアクティブツーリングセレクションは購入時に収める自動車取得税と同重量税が合計約10万円に達するが
ディーゼルは免税となる。そうなるとディーゼルは実質17万円の上乗せで手に入り、最も割安なエンジンとなる。
スカイアクティブーXは2Lガソリンに比べて67万円たかい。性能が公表された欧州仕様を見ると、最高出力は180psと高く、燃費は1.5Lのガソリンと同等で高効率だが、価格が高すぎる気がする。だがディーゼルには負けるのだ。
グレードは全エンジンでプロアクティブツーリングセレクションが買い得で、プロアクティブにオプション設定される運転支援機能のクルージングトラフィックサポート(こちらはオプション価格5万4000円)、電動シートなどを含むドライビングサポートパッケージ(6万4800円)、CD/DVDプレーヤー(4万8600円)など、18万円相当の装備を加えて価格上昇は11万8800円。プロアクティブに比べて6万円ほど割安となっている。
そなるとプロアクティブにオプションを加えるときは注意が必要で、クルージングトラフィックサポートとドライビングサポートを両方装着すると、オプション価格の合計が11万8800円に達して、CD/DVDプレーヤーなどを備えないプロアクティブツーリングセレクションと同額になる。実際にはこの組み合わせは不利益が生じるから不可能なのだが、ドライビングサポートパッケージとCD/DVDプレーヤーを合計11万3400円で装着することは可能だろう。この買い方をするなら、5400円を加えてプロアクティブツーリングセレクションを選ぶのがいいだろう。そうすればクルージングトラフィックサポートなどが備わり、安全性を高められて買い得感も強まるというもの。XDプロアクティブツーリングセレクションが最強の買い得グレードということになる。