新車情報2020 トヨタ 新型ヤリスにアイドリングストップがついていない!その理由は!?

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トヨタから登場する新型ヤリス。ヴィッツの後継モデルとしてフルモデルチェンジから車名が変わりますよね。その新型ヤリスについて今回のフルモデルチェンジからアイドリングストップがついていないといいます。これはエコカー必須の機能といえるものですが、なぜ新型ヤリスにはアイドリングストップがついていないのでしょうか?

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◆エコ機能を捨てた新型ヤリス

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ここ10年ほどで装備がないというほど普及している省エネシステムの中にアイドリングストップ機能があります。今ほとんどの国産車には標準で装備されているのですが、それが新型ヤリスにはついていないといいます。これは文字通り停車時にエンジンを止めて、その間に排気ガスを発生させない機能となります。2010年以降に爆発的に普及しました。ですが、意外なことに新型ヤリスにはこのアイドリングストップシステムがついていません。新型ヤリスのみならず、2019年に登場した新型のRAV4やカローラのガソリンモデルにも搭載されていないというのです。これにはどうやらトヨタの戦略が隠れているようです。

その最大の理由は、停止中にエンジンを止めて燃費を向上させるため、ということです。近年の国産車におけるアイドリングストップ普及の火付け役となったのは2009年に登場したマツダのアクセラで、この車の登場以来、アイドリングストップは次々に普及していきました。2009年にはリーマンショックによる不景気が始まり、この時期には政府は景気刺激策としてエコカー減税を始めたのです。エコカー減税は、簡単に話すとカタログ燃費が車重に対する基準を超えれば適応されるもので、重量税と取得税が減税されるというものでした。

そのためにアイドリングストップを装着すれば、カタログ燃費が基準を超えるのでエコカー減税に適合するというライン近くの車種がアイドリングストップを装備してエコカー減税に適合する、というのです。エコカー減税のためにアイドリングストップを装着する、そのような言い方もできると思います。ユーザーにとっては利益のある話なので商売としては納得できることでしょう。このような背景もあり、現在の日本車ではスポーツモデルを除く、ほとんどのモデルにアイドリングストップが装着されているのです。

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◆新型ヤリスがアイドリングストップを装着しない理由

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トヨタの見解では、スマート&ストップ(トヨタのアイドリングストップシステム)は、燃費改善のためのアイテムとされています。今回、RAV4、カローラ、ヤリスには、TNGAエンジンを採用しており、スマート&ストップがなくても充分に競合性があるためスマート&ストップを設定していないのです、といいます。RAV4の2リッターガソリン車とヤリスの1.5リッターガソリン車のカタログ燃費について、アイドリングストップ機能がついている競合車と比べてみるとどうなるのでしょうか?

・トヨタ ヤリス Gクラス

WLTCモード燃費総合:21.4㎞/L
WLTCモード燃費市街地:15.7㎞/L
WLTCモード燃費郊外:22.6㎞/L
WLTCモード燃費高速:24.1㎞/L

・マツダ デミオ 15S

WLTCモード燃費総合:19.0㎞/L
WLTCモード燃費市街地:15.2㎞/L
WLTCモード燃費郊外:19.4㎞/L
WLTCモード燃費高速:20.9㎞/L

新型ヤリスは、デミオと排気量は同じで3気筒エンジンとなりますが、設計時点の違いはあるとしても、確かにカタログ燃費でアイドリングストップなしでも比較対象のマツダ車を上回っていることがわかり、競争力は高いといえます。トヨタがアイドリングストップシステムをつけないのは、カタログ燃費だけではなく、アイドリングストップを搭載していない車のほうが総合的に考えて、ユーザーへの負担と環境への負担が少ないとも言われています。

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◆アイドリングストップ有り無し比較

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最近のモデルはエンジンとトランスミッションの関係で、アイドリングストップの有り無しがあるモデルは限りられています。その中で例に出されているのはアルファードとロードスターくらいですので、この2台のモデルで比較してみたいと思います。

・アルファード2.5リッターガソリンモデル

WLTCモード燃費総合/無10.8㎞/L、有11.4㎞/L
WLTCモード燃費市街地/無7.3㎞/L、有8.2㎞/L
WLTCモード燃費郊外/無11.7㎞/L、有12.1㎞/L
WLTCモード燃費高速/無12.8㎞/L、有13.2㎞/L

このように数字で表してみると実用燃費との”差”が少ないWLTCモードで全体的な差というものは5~10%程度といえます。特にエアコンを利用する夏、冬ならばアイドリングストップの回数も減ってくることから年間では燃費が向上するとはなかなか言えなくなってきています。さらにアイドリングストップに使う12Vバッテリーは寿命が短く値段が高いといわれています。車種によってもことなるでしょうが、大まかなイメージでいうところで、アイドリングストップ車用のバッテリーは、非装着車に対して寿命は3分の2、価格は1.5倍といったところでしょうか。さらにアイドリングストップ車のバッテリーは、ディーラーでのセットアップも必要で、ここでも費用がかかることがあります。このようなことから、エコカー減税の適合も次第に難しくなってきていることを考えると、燃費の向上とバッテリー交換費用などを考えた場合、アイドリングストップ装着で金銭的に元を取るのはかなり難しくなってきています。

総合的に考えてトヨタはアイドリングストップを搭載する車を減らしてきているということを決断しているのかもしれません。今まで当たり前になっていたアイドリングストップのシステムですが、車全体の性能がアップしてきたことで、車両価格の上がるシステムは切り捨てることも必要になってきているのかもしれません。業界NO1のトヨタがこのシステムを搭載しなくなってきたということは他のメーカーでもそのような動きがあるのかもしれませんね。

◆管理人の独り言

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巨人トヨタが大きく動き出していると思いますよね。ほとんどの車種で標準装備なだけに、メリット、デメリットはしっかりと把握しておきたいところです。ちなみにアイドリングストップのアイドルとは活動していないという意味があり、そこから転じてエンジンがかかったまま車が停止している状態をアイドリングと呼ぶようになりました。アイドリングストップとは、無用にエンジンがかかっている状態を停止させて、燃料の燃費を節約する方法のことです。アイドリングストップ機能は車の速度が一度でも20㎞/h以上になると、次にブレーキを踏んだときに作動します。停止したエンジンはブレーキから足を離したり、ハンドルを動かしたりすると再始動する仕組みです。メーカーによっては仕様はことなりますが、早ければ再始動するまでに0.4秒かかります。ほかにも快適に運転をするために、低速で駐車場に停止するときや、CVTの副変速機をロックすることで、エンジン始動時に押し出されるような衝撃を軽減したり、登坂で後退するのを防いでくれたりします。アイドリングストップの大きな効果としては燃費の節約ができるというところで、さらには排ガスも削減します。作動中はエンジンが停止するので音も静かですが、燃料は10分で0.15~0.20リットルの節約と微々たるものですが、排ガスの削減量は10分で70~100Gと環境には大きな貢献ができるのです。

ですが、そのアイドリングストップもデメリットがあります。それは機能するたびに電力を消費するということで、バッテリーやオルタネーター、セルモーターの負担が大きく、バッテリーを大型化しなくてはいけません。さらにアイドリングストップを導入するには専用のスターターシステムの搭載が必要で、車両価格は非搭載車よりも高くなります。燃費の節約だけでは元が取れないということなのです。

エンジンがスタートする時の振動でゴム製の部品やベルト類が摩耗し、劣化が早くなるのもデメリットでしょう。電気のオン・オフも頻繁になり、車をコントロールするECUをはじめとする電装部品の不具合が起こりやすくなります。つまりは交換や修理で維持費が余計にかかるということです。エンジンが停止するということは、アクセサリーポジションにするのと同様の状態となり、カーナビやオーディオは使えますが、エアコンが使えなくなります。最近はファンだけで回るような改良も進められているようですが、冷やしたり温めたりすることはできません。

車によっては走行中にブレーキとアクセル操作を繰り返すと、そのたびにアイドリングストップと再始動を繰り返すために煩わしいと思う人もいるでしょう。アイドリングストップは環境に配慮された機能で、無駄な燃料の消費を抑えてくれる一方で、一部のドライバーには不評ともいえ、車が傷みやすくなったりエンジンの再始動にタイムラグが生じてしまうデメリットもあります。アイドリングストップは運転席周りのスイッチパネルにあるオフボタンでキャンセルができたりします。しかしながら、キャンセルは一時的で、エンジンを切ってしまうと再びかけたときに自動でオンになります。運転するたびにキャンセルをするのは面倒かもしれませんね。

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