ついに新型N-ONEが登場しそうですね。2020年11月にもフルモデルチェンジするといわれているN-ONE。現行もモデルの登場は2012年11月1日なので実に8年ぶりに改良となります。ホンダは今軽自動車の専門会社ではないかと思われるくらいに売れに売れています。販売台数日本一のN-BOXが2019年累計で25万3500台を売り上げるなど圧倒的な人気をキープする一方で、新型のN-ONEはその半分もない20分の1といわれています。このN-BOX一極集中の流れを変えるためにも、新型販売を思い切ったホンダの戦略とは一体どのようなものなのでしょうか?
◆モデル廃止しなかったN-ONE

現行モデルのN-ONEはモデルがかなり古くなっていることもあり売れ行きは鳴かず飛ばずという状態です。販売店でも月に1台も売れないという店舗があったりするくらいです。N-ONEが登場した当初は、丸目の2灯式で可愛らしい出で立ちが好評だったこともありまずまずの販売台数を誇っています。ここ数年、モデルが陳腐化され低迷、一部にはモデル廃止の情報も出たほどでした。それにもかかわらず、フルモデルチェンジして人気復活でチャレンジしようと開発プロジェクトが動きだした背景について、関係者の話では、現在ホンダの量販が可能な軽自動車はN-BOXとN-WGNの2モデルしかなく、これでは戦力不足は否定できません。5ドアハッチバックモデルが必要ですが、ダイハツミライースとスズキ アルトの強豪が存在し、これらを凌駕するのは難しい。とりあえず勝負できるのは個性派モデルのN-ONEだから、このコンセプトでもう一度勝負してみようということになったそうです。
◆次期型のN-ONEはどんな感じになる?
次期型のN-ONEはどのようなものになるのでしょうか?現行のN-ONE自体は不評だったわけではないので、デザイン的にはキープコンセプトで進化させています。ただ中身は相当変わるということで、プラットフォーム、エンジンなど基本コンポーネントは現行N-BOX、N-WGNと同様に新開発で刷新し、クオリティアップ、性能向上、低燃費を図るほかに、最新のデバイスであるホンダセンシングも標準装備されます。そのため、エクステリアデザインは、直線と曲面を融合させたシンプルなデザインで引き続き丸目2灯式のキュートなヘッドランプを採用します。グリルデザインはN-BOXの標準タイプ的な太目の横長メッキ板を設計しているとか。
ボディサイズは全長3395mm、全幅1475mm、全高1610mmで現行とほぼ同じサイズとなります。ライバルの5ドアハッチバックよりも背が高く存在感を強調するというモデルになりそうです。サイズ的にはハイトワゴンと5ドアハッチバックの中間の全高を採用しており、ホイールベースの2520mmも同じプラットフォームは新開発となりますが、寸法はN-BOXやN-WGNと同じになるということです。つまりは、エンジンブロックをななめにし、前方へ移動させることで広い室内空間を確保し、使い勝手もよくする手法をとるということなんですね。
◆N-ONE クロスター設定も!?

パワーユニットは660ccの標準エンジンと同ターボ、駆動方式の2wd、4wd、トランスミッションのCVTはいずれも大幅な改良で走行性、実用燃費を向上させます。現行モデルは安全パッケージのホンダセンシングを設定していないのですが、次期型ではN-BOX、N-WGN用のデバイスをさらに自動ブレーキや検知機能を中心に進化させて標準装備するといわれています。現行モデルで設定されていたスタンダード、ツアラー、ローダウンなどのグレード、仕様がありましたが、次期型も個性分けによるバリエーションアップを展開することで幅広いユーザーに応える手法を採用するのではないでしょうか?特に、フリードやフィットでも採用されたクロスターの設定を行い、幅広いユーザーを拾っていく可能性があります。ホンダのNシリーズである3モデルの新世代化を図ることで、本格的な増販体制を整えていくのがホンダの戦略ということになりそうです。
◆N-ONE カフェレーサーコンセプト
2020年1月10日から12日まで開催されました東京オートサロン。ここでホンダのブースからN-ONE カフェレーサーコンセプト、というモデルがひっそりと出展されていました。このモデルの登場により次期型ってでるんじゃないの!?という話がポツポツと出てきたんですよね。細部を見ると明らかに現行のモデルとは異なる点があったということで新型のプロトタイプではないのか?ということも噂されました。このN-ONEですが、ホンダの軽自動車の中でも軽自動車セダンという位置づけでもあります。走りや実用性などトータルバランスに優れたモデルとして発売されました。その愛嬌あるスタイルに加えて、質感の高さとちょっとオシャレなプレミアムを設定するなど、Nシリーズの中でも質感や個性を重視してきました。ホンダのNシリーズの持つちょっとしたプレミアムな軽というイメージの基盤固めをはじめて、第2世代の質感向上などの影響を与えてきたモデルでもあります。軽トールワゴンでありながらも、その素性の良さを活かした、エントリーモータースポーツとなる「N-ONEオーナーズカップ」を開催するなどしており、ホンダファンを中心に走る楽しさを提供してきたモデルでもあるのです。
新プラットフォームを採用するということで期待ができる新型のN-ONE。第2世代となったN-BOXやN-WGNによりその良さは実証済みとなっていますよね。それだけに走りの良さは期待してもいいと思われます。さらにホンダセンシングの搭載も可能となるために、安全性能も大幅に高まることになります。N-ONEのキャラクターが、ユーザーから好意的に受け止められているために、デザインはキープコンセプトとなることでしょう。乗り換えても違和感のない新型の登場は、現行型オーナーにもうれしいニュースとなりそうです。新型N-ONEは2020年11月に登場予定。ほぼ確実といわれているだけに、今から楽しみですね。
◆管理人の独り言
すでに8年を経過するモデルですが、やっぱり第一世代のNシリーズというだけに古株となりつつあります。というかもう古株ですよね。大幅な改良となる11月ごろにマイナーチェンジがされるということで、タイミング的には申し分ないと思えます。東京オートサロンでお披露目されたプロトタイプは、次期型への期待感が高まるモデルといえますよね。このカフェレーサー風のモディファイが加えられた姿は、現行型のN-ONEにそっくりで、次期型プロトタイプとは思えないほど現行型のまま登場していました。よく見るとディティールなどが異なることに気が付きます。しかもインテリアは新デザインに改められており、しかも6速MT仕様なのです。
この秋登場予定の新型N-ONEでは、安心パッケージであるホンダセンシングの進化バージョンが標準装備されるということで、これによって人気はかなり回復するだろうといわれています。N-BOX、N-WGNともにキープコンセプトでプラットフォーム、エンジン、足回り、駆動系などを刷新しており、好調に売れています。同じ手法で次期型N-ONEが世代交代しても売れると予想されています。N-BOXも同じごろビッグマイナーチェンジし、商品ラインナップを強化するといわれています。登録車は新型フィットが好調なスタートを切っているところで、軽自動車は3種類の新世代モデルが久しぶりに出そろうので、両方の相乗効果で4輪車の販売が盛り上がることになると予想されています。