新車でも売れない!?2019年最も売れなかったモデルを3つご紹介。

2019年の新車販売動向はなんといっても軽自動車がトップを独走していました。ホンダのN-BOXを筆頭にダイハツのタント、スズキのスペーシアとその数は25万台、17万台、16万台と登録車を軒並み押しのけています。登録車ではトヨタのプリウスが12万台とホンダのN-BOXの半分の台数になっています。軽自動車の独走は今後も続きそうですね。今回は2019年に最も売れなかった車を3つご紹介したいと思います。

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◆2019年売れなかったモデル3位 三菱i-MIEV 100台

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三菱のi-MIEV(アイミーブ)は2006年10月に発表、2009年6月に登場しました。大きな蓄電量を持つリチウムイオン二次電池を用いた世界初の量産電気自動車です。2010年待つにはPSAグループにOEM供給され、「プジョー・アイオン」、「シトロエン・C-ZERO」の車名で欧州市場で販売が開始されています。

軽自動車であります、三菱のiを母体として、ガソリンエンジンに変えて永久磁石式交流同期電動機と重量200㎏のリチウムイオン二次電池パックなどMiEV技術や、回生ブレーキなどを搭載したこのモデルは、ライバル企業に先駆けて三菱自動車が量産に成功しました。2009年6月に正式に発表となり、7月から法人を中心として販売が開始されています。走行中には二酸化炭素の排出がなく、使うエネルギー単価もガソリン車であるiよりも低く抑えられるということがありました。

新規開発した電気自動車統合制御システムのMiEV OSを搭載し、モーター、インバーター、バッテリーを総合的に管理しています。充電は三相交流200ボルトを使った高速充電のほかに、家庭用の単相交流100ボルト、または200ボルトにも対応しています。バッテリーの製造は、電気自動車用電池の開発、製造専門の会社としてジーエス・ユアサコーポレーション、三菱商事、三菱自動車がそれぞれ出資をして設立したリチウムエナジージャパンで行っていました。

座席の床下部分にリチウムイオン電池を搭載することで室内空間の犠牲を少なくし、低重心化によって安定した走行が得られます。マンガン系正極とグラファイト負極を組み合わせたリチウムイオン電池で急速充電性能と高いエネルギー密度、安全性をバランスさせています。2011年7月のマイナーチェンジ後には廉価版のグレードMにはサイクル寿命に優れる東芝製のSCいBの10.5kwhが採用されており、グレードGにはリチウムエナジージャパン製のリチウムイオン電池である16kwhが採用されています。

量産も販売を先行することで、ノウハウをいち早く積み上げることを狙ったこのモデルが収益に寄与するまでには何年もかかると見込まれていました。損益分岐点では年間30000台、それに対して生産計画は2009年度には2000台、2010年でも8500台しかありません。これは電池の生産能力にボトルネックがあるためで、数百億円の投資などを経て2012年度以降の黒字化を目指していました。

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◆ホンダ クラリティPHEV 68台

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燃料自動車、電気自動車、プラグインハイブリッド車の3つの要素を同一のプラットフォームに採用する「3in1コンセント」のもとに誕生したクラリティPHEV。ホンダのクラリティといえば、2007年に発表された「FCXクラリティ」が始まりです。初代は燃料電池車のみのラインナップで、日本では限られたユーザーへのリース販売だったことから、一般のユーザーにはあまりなじみのないモデルとも言えます。第2世代へと改良され、燃料電池車の「クラリティフューエルセル」に加えて、プラグインハイブリッド車の「クラリティPHEV」、電気自動車の「クラリティ エレクトリック(北米専用)」が登場したことで、認知度は少しは上がったように思います。

2013年6月に登場した「アコードプラグインハイブリッド」は台数限定としてリース販売したため、一般ユーザーが興味を持ったとしても簡単には手に入ることはありませんでした。2016年3月にアコードプラグインハイブリッドの販売が終了し、それから2年、クラリティPHEVの登場によって、ほしい人がふつうに購入できる環境が整ったのです。

クラリティPHEVのはホンダの3タイプのハイブリッドのうち、主力となる2モータータイプの「スポーツハイブリッドi-MMD」をプラグインハイブリッド用に改良した「スポーツハイブリッド i-MMD プラグイン」を搭載しました。17.0kwhという少し多めのリチウムイオンバッテリーを搭載することで、114.6㎞のEV走行を可能にしています。プラグインハイブリッド車だけに、バッテリー残量が少なくなっても、発電、または駆動のために1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジンを使うことで、さらに遠くまで走り続けることが可能となりました。バッテリー切れの心配がないということがプラグインハイブリッドのメリットといえそうですね。

バッテリーや燃料タンクを床下に積むこともあって、走行時の挙動は落ち着いており、乗り心地も実に快適といえます。高速走行時のフラット感も良好で、期待以上の仕上がりといえるでしょう。200Vの普通充電に加えて急速充電が利用でき、急速充電の場合、30分で約80%までの充電が可能です。一充電あたりの走行可能距離が長めのクラリティPHEVでは途中でこまめに急速充電を活用すれば比較的長めのドライブでもガソリンをほとんど使わずに走行できます。

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◆ホンダ NSX 26台

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ホンダNSXといえば、スポーツカー、ニュー、そして未知数を表すXを合成させたNEW SportsCar Xの略であります。バブル景気絶頂期の1989年に発表、翌1990年9月14日の販売開始から2006年1月まで16年間の長きにわたってフルモデルチェンジを行うことなく製造され2005年12月まで販売がなされました。価格は販売当初は1グレードのみで800万円に始まり、車両の改良や装備の追加などによる値上がりとカスタムオーダープランへの対応で900万から1500万円の価格が付きました。ホンダにおけるフラッグシップの役割を担っていましたが、NSXの生産終了以降はレジェンドにその座を譲りました。

運転席後部に搭載し後輪を駆動するミドシップエンジン・リアドライブを採用していました。また当時市販自動車として類をみないオールアルミモノコック・ボディーを採用したことで注目を集めました。

2001年に行われたNSXのマイナーチェンジから半年後の2002年5月23日よりNSX-Rが登場します。2001年に開催された東京モーターショーで初公開されたNSX-Rコンセプトがその元となっています。

2代目NSXは往年のF1エンジンメーカーであるコスワースが共同開発パートナーおよび製造を担った3.5リッターV型6気筒ガソリンエンジンを先代同様にミドシップを採用し、さらにハイブリッドシステムであるスポーツ ハイブリッドのSH-AWDを採用。リチウムイオン電池を72個、モーターを3基(エンジンアシストするダイレクトドライブモーター1基、前輪を左右独立で駆動するツインモーターユニット2基)搭載します。

日本での発売は2017年2月27日からでモノグレードのみの展開で価格は2370万円(税込)で日本で発売するホンダ車の中では最高値となります。それと同時に2016年8月時点における日本で販売される日本メーカー製車両の最高額となっています。性能、価格ともにポルシェ911ターボやアウディR8などのスポーツカーと肩を並べることとなったのです。

2019年日本で一番売れなかった車はNSXだった。

3モーターのハイブリッド4WDとなるスーパーカー「NSX」は、2420万円という価格もあり売れる車ではないにせよ、日本でここまで売れていないというのも意外だった。

(もっとも生産計画の関係で販売台数は、当初からこの程度を予定していたという側面もあるだろう)

しかし、NSXがオリジナリティの高いスーパーカーであるのは事実。今後も改良やスパルタンな「タイプR」の追加なども行いながら、ホンダのシンボルカーとして存続し続けて欲しい。

2019年12月5日には2020年モデルが発表され、受注が開始されています。ボディカラーにおいては初代モデルに採用されたインディイエロー・パールにクリアで鮮やかな発色へ進化させたインディイエローパールⅡが追加設定されています。

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