フィットとヤリス比較 どちらも甲乙つけがない革新的なコンパクトカーに。

新型フィットと新型ヤリス。3月に入り少しずつ販売台数に差がでてきたようです。3月上旬時点でのフィットの販売台数は2万台を超え、新型ヤリスは3月10日時点では3万5000台以上を販売しているといいます。何の因果か、2台とも同じ2020年2月発売となったのですが、大きく差をつけたのは新型ヤリスのほうでした。

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◆新型フィットとヤリス 2大巨頭

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現在の潮流といえるのがSUVやミニバンですが、使い勝手もあるコンパクトカーはいまだに根強い人気を誇ります。その中でフィットとヤリス(旧ヴィッツ)といえばコンパクトカーの中でも特に人気のモデルといえるでしょう。その2台が同時に発売となりました。この2台ともにハイブリッドとガソリンモデルが用意されており、さらにはヤリス、フィットともハイブリッドシステムを一新、ガソリンモデルについてもその仕様を大きく変えてきました。

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ヤリスはWRCに参戦するラリーカーのベースにもなっているということでアグレッシブかつパワフルなデザインになっているのに対して、新型フィットはシンプルさと愛らしい印象のデザインになっています。この2台とも5ナンバーサイズになっており、ボディサイズは先代モデルと大きく変わっていません。ヤリスの全長は3940mm、全幅1695mm、全高は1500mm、フィットは全長が3995mm、全幅1695mm、全高が1515mmとなり、若干フィットのほうが大きく設定されていますが、それほど大差はありません。

フロントガラスの近くの三角窓を廃止したヤリスですが、フィットはAダッシュピラーを新設。Aピラーは非常に細く設定したことで視認性、視界性を大きく向上させました。衝突安全性については十分に確保されているのでその点はご安心を。

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◆新型フィットとヤリスの内装

内装のデザインや質感については両車ともに先代より大幅に向上していますが、ヤリスについては従来モデルから採用されているオーソドックスタイプになるのに対して、新型フィットはフロントガラス周辺は水平基調ですっきりなデザインを採用しています。インパネ中央の大型ディスプレイモニターについては視点移動を最小限に収めたヤリスと必要以上に視界へ入れないようにしたフィットとで、違いがでていると思われます。

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◆新型フィットとヤリスのシート

シート類も大きく見直されました。前席、ドライバーシートや助手席については座り心地など大きく差がないものの、フィットはボディスタビライジングシートを新たに採用。長時間の運転でも疲れ知らずというシートを採用しています。それに対するヤリスはターンシートを採用し、乗降性の良さを際立たせています。

後部座席については、今回ヤリスは必要以上に広くとっていることはなく、それに対してフィットはコンパクトカーとしての利便性も考え、座面長もしっかりととらえrています。リア席の空間自体も広々としているということに違いがでています。後部座席の解放感という意味ではフィットが一枚上手ということになりそうです。

◆新型フィットとヤリスのエンジン

ヤリスとフィットのハイブリッドモデルについては、ヤリスは新開発のエンジンと従来のTHSⅡを改良したものを組み合わせているのですが、フィットについては先代でも搭載されたi-DCDではなく、2モーターの「e:HEV」を採用してきたところに違いがあります。その燃費性能はヤリスが最大で36.0㎞/L、フィットが29.4㎞/Lとヤリスはまさに別次元の性能を見せつけてきました。

市街地での走行はフィットについてはほぼモーター駆動となるため静粛性と力強さを備えているところがあり今まで以上のフィーリングのいい走りができます。車両重量についてはヤリスのほうが軽量ということもあり、これも燃費性能が大きく差が出ている点ともいえそうです。

新型フィットとヤリスは同じカテゴリーということもあり、その性能を競ってきたモデルでもあります。今回については相当にキャラクターの違いを出してきただけに、甲乙つけがたい内容となりました。フィット、ヤリスそれぞれに際立った点がありトヨタとホンダの本気度が伝わってくるモデルになっています。

正直どちらのモデルがいいとは言い切れず、その点の評価はユーザーに委ねたいところですが、この2台が自動車業界を大きく変えていきそうなのはいうまでもありません。

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