2020年9月に登場するといわれているヤリスのクロスオーバーモデル。今の潮流はSUV、クロスオーバースタイルが人気になっていますが、コンパクトカーでのクロスオーバータイプというとフィットのクロスターを思い出させます。ヤリスクロスオーバーとフィットのクロスター、似て非なるモデルですが、どんな違いがありそうでしょうか?まだ登場していないヤリスクロスオーバーですが、現在判明していることから比較していきたいと思います。
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◆ヤリスクロスオーバー

*タイで発表されたヤリスクロス。こちらに似せてくるのでしょうか?
ヤリスクロスオーバーは、新型ヤリスのクロスオーバースタイルのモデルです。新型ヤリスのボディサイズは全長3940㎜、全幅1695㎜、全高1500㎜、ホイールベースは2550㎜です。それに対してヤリスクロスオーバーは全長4170㎜、全幅1765㎜、全高1555㎜、ホイールベース2560㎜で全長が230㎜、全幅70㎜、全高55㎜、ホイールベース10㎜大きく設定されています。ナンバーサイズは5ナンバーサイズとなります。
新型ヤリスに比べてワイドなボディとフェンダーモールの差だけではなく、ドアパネルも拡幅されるようで、全幅が広くなっているため、室内横幅もヤリスクロスオーバーは広くなりそうですね。全長は230㎜、23センチ長くなる分、ヤリスと比べると後席の広さはさらに広くなりそうです。
ヤリスクロスオーバーのスペックのおさらいをすると、
全長:4170㎜
全幅:1765㎜
全高:1550㎜
ホイールベース:2560㎜
エンジン:直列3気筒DOHCハイブリッド
最高出力:91ps
最大トルク:12.2kgm
フロントモーター:80ps
リアモーター:5.3ps
という情報です。
価格は210から250万円ということで、これとフィットのクロスターを比べるとどのようになるでしょうか?
◆新型フィット クロスター

ホンダのコンパクトカーであるフィットにもクロスオーバースタイルのモデルであるクロスターが設定されています。4代目として登場した新型フィットですが、スポーツ仕様のモデルがなく、なにか寂しい感じもしますが、純粋なスポーツモデルとはいいませんが、クロスターが新たに設定されて、人気も上々といわれています。
新型フィットも広いキャビンやラゲッジルーム、燃費の良さなど小さいですが4人乗り、荷物を載せる、移動では幅広く使える、という歴代モデルからDNAは踏襲されています。新型フィットで大きく変わったのは心地よさで、日常での使いやすいパートナーのような存在であるといえます。
初期受注の72%がハイブリッドといわれているフィットですが、そのパワートレインは先代の1モーター+DCTからインサイトやクラリティPHEVにも使われているトランスミッションなしの2モーターとなった1.5リッターハイブリッドと、新開発となるCVTとの組み合わせとなる1.3リッターガソリンです。特にハイブリッドは主にエンジンで発電した電気でタイヤを駆動するシリーズハイブリッドとなることはノートe-POWERと同じなのですが、高速道路やどの高速巡航中には、熱効率に優れるクラッチを使ったエンジン直結モードも使えたりします。このハイブリッドシステムはコンパクトカーのフィットに搭載するためにモーターなどは小型化されています。
フィットのクロスターはフルモデルチェンジで一新されたということでそのメンバーに加わったこともあるのか、エクステリアはグリルレスの標準系に対して少しグリルが設けられており、専用の前後バンパーやクロスオーバーらしいホイールアーチプロテクターが装備されるなど、新型フィットとしては他のモデルとは違いを感じさせます。
ボディサイズは全長4090㎜、全幅1725㎜、全高1545㎜、専用ルーフを装着すると1570㎜となります。ホイールベース2530㎜、最低地上高は約160㎜となっています。
フィットは心地よさを中心に開発されたモデルで、燃費性能については新型ヤリスには劣るものの、使い勝手を意識した使い方になるモデルです。ちなみに、カタログ上の燃費性能はFFモデルが27.2㎞/L、4wdが24.0㎞/L。走行シーンによっては若干の違いがあるものの、総じて燃費性能はそれほど悪くないように思われます。
ヤリスクロスオーバーと新型フィット クロスターですが、実際のボディサイズについてみてみましょう。
ヤリス/フィット
全長:4170㎜/4090㎜
全幅:1765㎜/1725㎜
全高:1555㎜/1545㎜
ホイールベース:2560㎜/2530㎜
全体的に見てヤリスクロスオーバーのほうがやや大き目という感じです。フィットはグレードの一つにクロスターの設定があることと、ヤリスクロスオーバーはクロスオーバースタイルとしての登場となるために、このような違いがあるのかと思われます。
気になるのは価格帯ですが、ヤリスクロスオーバーは210万から250万円と予想されており、新型フィットはガソリン車、FFで1,938,200円、ガソリン車4wdで2,136,200円、ハイブリッドFFでは2,288,000円、4wdでは2,486,000円となっており、価格についてはヤリスクロスオーバーのほうが若干高くなるのかもしれません。
燃費性能については、新型ヤリスのハイブリッドFFで、36.0㎞を達成していることから、ヤリスクロスオーバーでも30㎞/Lは超えてくる開発を行ってくるでしょう。もしくはカローラスポーツの28㎞/Lほどで落ち着くでしょうか?そうであれば、新型フィットのクロスターは燃費性能としてはカタログ上27㎞/Lということですので、大きな差はなさそうですね。
ヤリスクロスオーバーと新型フィットクロスターのクロスオーバースタイル同士の争いは、熾烈を極めることになるのかもしれませんね。