2020年8月の新車販売動向、ランキングが発表されました。8月度のランキングの1位はトヨタのヤリスで11856台と1万台を超える販売台数となっています。1位から上位7位までではトヨタがほとんど独占している状態で、4位にホンダのフィットが登場しているくらいトヨタの独占が続いています。2020年5月に全系列店、全車販売となってから、飛ぶ鳥を落とす勢いともいえるトヨタ。他の自動車メーカーがかすんで見えるくらいですね。
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◆新車情報2021 トヨタ一強時代は変わらず

2020年8月の乗用車販売ランキングはトヨタが7月に引き続き1位となりました。販売台数は1位からヤリス、2位ライズ、3位カローラ(シリーズ合計)、4位にホンダのフィット、5位にハリアー、6位アルファード、7位ルーミーと圧倒的に強いのがトヨタといえます。
以下、8月度の50位までのランキングです。
順位/ブランド通称名/ブランド名/台数
1/ヤリス/トヨタ/11856台
2/ライズ/トヨタ/9391台
3/カローラ/トヨタ/8751台
4/フィット/ホンダ/7158台
5/アルファード/トヨタ/7103台
6/ハリアー/トヨタ/6231台
7/ルーミー/トヨタ/5617台
8/セレナ/日産/5055台
9/ヴォクシー/トヨタ/4639台
10/ノート/日産/4596台
11/フリード/ホンダ/4165台
12/シエンタ/トヨタ/4137台
13/プリウス/トヨタ/4099台
14/アクア/トヨタ/3813台
15/ノア/トヨタ/3323台
16/RAV4/トヨタ/3306台
17/タンク/トヨタ/2792台
18/ソリオ/スズキ/2770台
19/ステップワゴン/ホンダ/2722台
20/パッソ/トヨタ/2380台
21/C-HR/トヨタ/2349台
22/ロッキー/ダイハツ/2345台
23/スイフト/スズキ/2330台
24/インプレッサ/SUBARU/2050台
25/MAZDA2/マツダ/1977台
26/CX-30/マツダ/1903台
27/エスクァイア/トヨタ/1750台
28/MAZDA3/マツダ/1658台
29/ヴェゼル/ホンダ/1645台
30/CX-5/マツダ/1624台
31/フォレスター/SUBARU/1605台
32/ジムニーワゴン/スズキ/1381台
33/シャトル/ホンダ/1364台
34/CX-8/マツダ/1302台
35/クロスビー/スズキ/1275台
36/ヴェルファイア/トヨタ/1226台
37/ランドクルーザーW/トヨタ/1206台
38/キックス/日産/1178台
39/エクストレイル/日産/1056台
40/トール/ダイハツ/1033台
41/CX-3/マツダ/968台
42/クラウン/トヨタ/949台
43/カムリ/トヨタ/657台
44/ハイエースワゴン/トヨタ/644台
45/デリカD5/三菱/625台
46/リーフ/日産/584台
47/オデッセイ/ホンダ/571台
48/UX250H/レクサス/557台
49/ロードスター/マツダ/448台
50/CR-V/ホンダ/414台
相変わらず強いといえるのがトヨタのヤリスで引き続きライズも好調です。気になるのはやはり日産なのですが、2020年に入り、ルークス、キックス、そして2021年の夏ごろに登場といわれているアリアで、相次ぎ新型車を登場させる日産ですが、2020年9月に発表された、日本政策投資銀行が日産自動車への融資に1300億円の政府保証を付けていることが気になります。融資総額は1800億円となり、返済が滞った場合には保証分の8割までを政府が実質的に補てんするということになります。政府のお金=国民の税金という考えから、日産は国民の税金でこの経営難を逃れるつもりなのでしょうか?
これは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日産が販売不振に陥るなど大きな打撃を受けた結果となります。それだけではないのは承知のところですが、政府投資銀行の融資がなければ資金繰りの悪化をする恐れがあるとも言われており、緊急で政府保証付融資を決めたといいます。
日本の基幹産業である自動車産業で、日産は多くの雇用や下請け会社を抱えており、社会や経済への影響が大きく、大規模な融資を迅速に決める必要があると判断したと思われます。
これに対して政府は新型コロナの影響を受けた企業の資金繰りを支援するために、政府系金融機関を通じて危機対応融資を実施しています。貸す側としては融資の焦げ付きが気になるところですが、政府保証にあたる損害担保契約を付けることができるとして、2009年に経営再建中の日本高級に対して670億円の政府保証付融資が実施された例もあります。
日本航空は2010年にも経営破たんし、約470億円もの金額が国民の負担となったのです。
◆新車情報2021 日産の新型車投入計画
そんな中、日産の新車ラッシュはこれから続々と続くともいわれています。車種としてはエクストレイル、ノート、セレナ、エルグランド、それに投入される新型e-POWER、EV車、新機軸の新型モデルなど、日産のこれからのニューモデルの計画も見ていきたいと思います。一時期はトヨタと張り合うくらいの企業だったのがどこでどう間違ってしまったのか。
ひとまず登場が確実視されているモデルとしてエクストレイルがあります。これは2020年6月に北米で人気のSUVである日産ローグがフルモデルチェンジしたためです。このローグは日本ではエクストレイルという車名で販売されていることから、この新型ローグが次期エクストレイルということがいわれているのです。
当初は2020年内の発売といわれていたエクストレイルですが、基本コンポー影響を共用する三菱のアウトランダーとの兼ね合いなどから、2021年10月の登場ということがいわれています。次期型については日本仕様では2リッターガソリンエンジンと、e-POWERも設定される予定です。ですが、e-POWERは1.5リッターターボの新世代システムが数年後に追加されるということが言われており、そのモデルについては2022年か2023年に登場と言えるかと思います。
日本で今現在流行っているサイズのクルマやSUVを出さないと数年後先とか何を考えているのだろうかと思われるところもあります。ひょっとすると2年後にはコンパクトSUVやミドルサイズSUVの流行は終わっているかもしれませんし。2年後、3年後にはまた違ったスタイルの流行が流行っているとも言えるでしょう。
そんな中、数年後を見て、なんてことはナンセンスではないでしょうか?
◆新車情報2021 トヨタの独占は続く
SUVは日本を含めて全世界で潮流となっているカテゴリーです。各自動車メーカーもかなり力を入れているところがあり、特に注目されているのがトヨタと言われています。2016年から矢継ぎ早に新作のSUVモデルを登場させてきました。
その筆頭となるのがC-HRで、ライズやRAV4、ハリアー、そして2020年9月にはヤリスクロスが登場しています。
とにかく新車の投入が激しかったのが2019年から2020年の2年間で一気に4車種ラインナップを増やしてきました。
しかも全部が好調と言えるもので、上位のライズからハリアー、RAV4、C-HRなど人気もかなりな人気と言えますよね。
それと比べて、他の自動車メーカーについては、マツダのCX-30、ヴェゼル、XV、フォレスター、CX-5、CX-8とトヨタのSUVに比べると販売台数は比べることができないくらいになってきました。
唯一対向できそうなのが、ホンダのヴェゼルで、すでに6年が経過しているため、フルモデルチェンジに期待がかかります。
・日産のキックスは販売が伸び悩む
2020年6月に登場した日産のキックスですが、注目度が高いと言われていた中、登場時の予約台数は1万台程度となっていました。2020年9月時点の契約では、納車は2021年の2月か3月くらいになると言われています。これであれば販売ランキングに入ってくるのは上位では難しいかと思われます。
トヨタのマーケティング力がかなりずば抜けているといえるのは間違いないようで、市場動向をいかに見極めているかと思われます。それが毎月の登録販売ランキングに表れているのではないでしょうか?
◆新車情報2021 トヨタのSUV戦略の核心は

トヨタとして一番のターゲットとなっているのはBセグメントとも言えるかもしれません。4mちょっとのSUV市場としてど真ん中のシェアを獲得するために、ヤリスクロスは登場したといいます。
このヤリスクロスは先駆けて登場したホンダヴェゼルや、マツダのCX-3と比べると後発組ではありますが、その機能や性能については上級SUV並みの性能を誇ります。直接的なライバルと言えるのが、キックスやホンダのヴェゼル、マツダのCX-3やCX-30となるかと思われますが、人によってはライズやC-HR、RAV4、ハリアー、XVやフィットのクロスターも比較対象になっていると言われています。
新型ヤリスクロスのボディサイズは、全長が4180mm、全幅が1765mm、全高が1590mmとなっており、ライズとC-HRの中間に位置するモデルです。外観のデザインについては新型ヤリスクロスはシンプルさも持ち合せていながらも、SUVとしての頑強さも備えています。強調されているフェンダーにより踏ん張り感を演出しておりSUVらしさを強調しているというモデルでもあします。
ヤリスクロスの性能の高さを言うと、まずは燃費性能が言えるのではないでしょうか?WLTCモード燃費でガソリン車では17.4km/Lから20.0km/L、ハイブリッド車では26.0km/Lから30.8km/Lという数値が実現されています。
日産のキックスについては2種類のパワートレイン搭載となっていますが、2種類ともFFであること、WLTCモード燃費は21.6km/Lということで、ヤリスクロスの方が圧倒的に燃費性能が高いという結果となります。
ホンダのヴェゼルについては1.5リッターのガソリン車、ターボ車、ハイブリッド車の3種類が設定されていますが、燃費性能はWLTCモード燃費でガソリン車は17.0km/Lから18.6km/L、ターボ車では16.4km/L、ハイブリッド車では18.4km/Lから21.0km/Lという数値になります。
比較対象とする場合、やはりヴェゼルと価格や性能などを比べる人も多いと言いますが、比較の内容としては後席の広さ、荷室の広さ、細部の収納性能、その他の細かな違いを見る人も多いようです。
そして、トヨタのコンパクトSUVといえば、ライズ・ロッキーと言えるのですが、ボディサイズこそ全長3995mm、全幅1695mm、全高1620mmというヤリスクロスに比べると高さはあるにしても全体的には少し小さめのライズ、ロッキーにも特徴があります。
パワートレインについては1リッターのガソリンターボのみで、2WDの燃費性能はWLTCモード燃費で18.6km/L、4WDで17.4km/Lです。
燃費性能としても圧倒的に他のSUVを上回っているヤリスクロス。1.5リッターのハイブリッドの最上級グレードのZが人気と言われています。価格としては220万円ということもあり、他のモデルと比較しても安めの価格ということから、ヤリスクロスを選ぶ人が圧倒的に多いようですね。
激戦区の中の激戦区と言われているコンパクトSUV市場において、ヤリスクロスはその存在感を見せつけることができたと思います。今後については2021年にホンダのヴェゼルが登場するという話もありますから、ここでどのような展開になるのか、気になりますよね。