新車情報2021 トヨタ ヤリスクロスはヤリスからさらに高強度材料採用を拡大したトヨタ渾身のSUV。

8

ヤリスクロスは超激烈市場と言われているBセグメント、コンパクトSUVの市場へ投入されたモデルです。後発ということもありそのクオリティはかなり高くなっています。SUVとしての性能をフルに搭載したヤリスクロスのライバル達は太刀打ちできるのでしょうか?

スポンサーリンク

◆新車情報2021 トヨタ ヤリスはリヤ回りの強化がポイント

4

ボディのベースとなるGA-Bプラットフォームについてはフロアトンネル後端やサイドシル後端など、骨格結合部に断点が生じないような構造を工夫していますが、カウルアッパーには左右に閉断面を通し、並行するインパネリインフォースとストラットアッパーを結ぶ骨格で日の字構造を形成し、フロントサス回りの合成を高めた構造が特徴です。

フロントサスペンションメンバーから前に向かってクワガタの大顎のような骨格を伸ばし、フロントエンドモジュールを結合してマルチロードパス構造を採用しているものも特徴の一つと言えます。GA-Bプラットフォームについての特徴は簡単にいうと上記のような感じです。これにSUV化するために必要な改良が加えられているというのです。

ヤリスより約130kg重量が増大したことによる衝突安全性への対応ですが、前から見ていくとサイドメンバーとバンパーリインフォースを繋ぐクラッシュボックスが新規設計となっています。ヤリスより長くしてエネルギー吸収能力を高めて軽衝突時のラジエーター保護性能を向上させています。

その下にあるサスペンションメンバーを使ったロードパスには第2クラッシュボックスが追加されました。より早いタイミングからのエネルギー分散を行っています。

フロアトンネル前端にあるリインフォースも、板厚を上げた専用品を新設し、これは衝突時に後退してくるパワーユニットがキャビンを変形させるのを抑えるのが目的です。サイドロッカーに追加された補強も、前面衝突に対応するもので、スモールオフセット衝突時に、後退してきたホイールがサイドロッカー前端に衝突することに対応したものです。

剛性面では、リヤサス回りの骨格を最適化しています。フロアの閉断面骨格をアッパーボディ骨格へと繋げるストレーターの断面を深くしており、結合剛性を向上させています。

アンダーボディの最後が使い勝手への対応で、十分なラゲッジスペースを確保し、大型化したテンパータイヤの搭載にも対応するためにラゲッジフロアを専用設計しています。

アッパーボディは全面専用設計で、最も力を入れたのがリヤ回りの剛性向上と言われています。ヤリスに比べてリヤオーバーハングが長くなったのに加えて、そこにはたくさんの荷物が積まれる可能性があります。しかも重心高が高くなっているために、スタビリティの基盤となるリヤサスの回りの剛性向上は必須条件と言えます。

バックドア開口部に環状骨格を回すのは常套手段で、荷役性確保のためには、下部のコーナーRはなるべく小さくしたいので、特にコーナー部の結合剛性確保が重要となります。そこでまず、ロワバックパネルのコーナ部にリインフォースを追加し、ロワバックパネルとサイドメンバーの間にもリインフォースを追加しているほかに、側面視で屈曲している部分、これはリヤコンビランプ取り付け部付近からリヤサスタワーに向かって筋交り状のエクステンションを設定します。サスタワーを挟んだ全面には、大断面化したストレーナーから連続した骨格を立ち上げて、アッパーとアンダーの結合強化を行っています。

構造用接着剤の使用範囲もヤリスより拡大されており、ロワバックパネルへの使用量を増やしている他、Cピラー上部のドア側コーナーにも追加してリヤ回りの変更抑制と振動減衰の向上を達成しています。

スポンサーリンク

◆新車情報2021 ヤリスクロス 最適化されているSUVとしての性能

3

空力面でも専用の対策を実施しています。ヤリスより最低地上高が高くなった分、床下を流れる空気量が多くなり、空気抵抗の増大や操縦安定性への影響が大きくなるからです。具体的には、フロントサスペンションメンバー後部を覆うカバーを全モデルに設定しており、リヤフロアを覆うカバーをハイブリッドの2WDモデルに追加しています。

またタイヤの大径化とワイド化に伴い、前輪にあたる空気量も増えるために、フロントのタイヤスパッツも専用のものを設定しています。単にタイヤにあたる空気を減らすだけではなく、スパッツにあたる風の振る舞いまで考え、手前のバンパー形状やアンダーカバー形状を造り込んでいます。

フロントバンパーコーナーも気流が乱れやすい部分ですが、デザインの印象を左右する重要な部分でもあるため、特にSUVは力強いフロントマスクを作るために、この部分を外側に張り出させるのがデザイントレンドとなっています。空力とは相反することも少なくなく、そこで、コーナー部で剥離しかけた気流がふたたびボディ面に着地できるように、コーナーRの大きさや位置を調整しています。

・TNGA共通のフロントまわり強化策

TNGAプラットフォームに共通するカウル回りの強化構造で、インパネリインフォースとカウルパネルで3列の閉断面を作り、それを断面でも結合する日の字構造を形成。操舵によって生じるボディの変形を削減しています。

・延長されたリヤ回りの強化で操舵応答を確保

ヤリスより長くなったリヤオーバーハングと広くなったバックドア開口部に対応するために
リヤボディには入念な補強を実施。特に操舵応答性に効くロワバック回りやスタビリティや乗り心地に効くダンパー着力点を強化しています。

・GA-Bプラットフォームの恩恵で専用開発は最小限に

GA-Bプラットフォーム設計時にSUV化も未婚でいたために、ヤリスに対するアンダーボディの変更は最小限に。車重増による衝突荷重の増大とフェンダーの支持構造への対応やラゲッジ拡大への対応だけに済んでいます。

・効果的な部位に接着剤採用範囲を拡大

構造用接着剤は、ヤリスよりも使用範囲を拡大し、後席ドア開口部の上後方や、面積の大きくなったロワバックパネルまわりに追加しています。

・シミュレーションと形状修正を繰り返し衝突安全を向上

フロントグリルは側面視で上部が突き出すような形状をしているのですが、裏側の構造は歩行者保護性能に配慮した設計が行われています。どの部分をどのような順番で潰していくかまで考慮することで、インパクターに掛かるgのピークを低減しながら、最小限のストローク増でエネルギー吸収を成立させています。

・ヤリスからさらに高強度材採用を拡大

高張力鋼板の使用グレードや文武はヤリスとほぼ同じで、上限は1500Mpa級のホットスタンプ材で、A及びBピラーなどの骨格部材のほか、フロントバンパービームに使用しています。590Mpa級以上の高張力鋼板使用率は約39%と、ヤリスより2ポイント増えています。

・車高と大径タイヤは影響には空力で対応

地上高アップとタイヤの大径化により前輪にあたる走行風が増大。スパッツを着けてタイヤにアある風量を下げただけでなく、アンダーカバー形状もチューニングしており、当たった風の乱れを最小限に抑えています。

・工夫が凝らされ美しく発光、LED交換にも対応

テールランプはアクリル導光棒とLEDを組み合わせたライン発光タイプを採用しています。バックドア側は1灯のLEDで均一に光らせるための工夫が行われています。万一LED素子が点灯しなくなった場合、LEDだけでも交換できるようソケット式を採用していますが、横方向にはスペースがないため、バルブ式のようにLED光源を真後ろに向けて配置しています。そこからL字に曲げられた2本の導光棒を使い、ライン上の配光を行います。導光棒には拡散材入りのインナーレンズがかぶせてあり、横長のテールランプを均一に光らせています。

スポンサーリンク

◆新車情報2021 ヤリスクロスはライバルを圧倒?

4

トヨタの新コンパクトカーであるヤリスのクロスオーバーSUVモデルであるヤリスクロス。ヤリスクロスは、現在最も世界的に、日本市場でも盛り上がっていると言われているBセグメント市場、いわゆるコンパクトSUV市場に投入されたモデルです。2550mmのホイールベース、3気筒の1.5リッターのガソリンエンジンや1.5リッターのエンジン+2モーターのハイブリッドなど、多くの部分をヤリスから受け継いでいますが、その存在感はBセグメント市場では別格になりつつあります。

ボディサイズは全長4180mm、全幅1765mm、全高1590mmと3ナンバーサイズではありますが、堂々たるものがあります。燃費性能も最高値でハイブリッドFFで30.8km/Lを記録するなど、まさに向かうところ敵なしと言えるようなモデルでしょうか。

注目すべきところは、全長でヤリスより240mm伸びています。これは主にリヤオーバーハングに充てられており、自慢!?の荷室のゆとりに使われてるのですが、クロスオーバーSUVといえば、アウトドアやキャンプなど非常にアクティブなユーザーに人気のモデルです。RAV4のコンセプトと同様に荷室の使い勝手の良さには定評があります。

一方、日本市場でのライバルとされているのが、現行型ホンダのヴェゼルで、そのボディサイズは全長4330mm、全幅1770mm、全高1605mm、ホイールベースは2610mmと長くなっています。最低地上高はFFで185mmと余裕があったり、現行モデルでも1.5リッターのハイブリッド、FFモデルでもJC08モードでは27km/Lという燃費性能になります。WLTCモード燃費では21km/Lあたりでしょうか。

この国内市場クロスオーバーSUVとしてのライバルといえば、マツダのCX-3がよく挙げられています。それはCX-3はデミオ(現在はマツダ2になっています)をベースにしていること、ヤリスクロスもヤリスをベースにしていることからという共通点があります。ボディサイズは全長4275mm、全幅1765mm、全高1550mm、ホイールベースは2570mmとヴェゼル寄りの大きさですが、全高の1550mmということは、立体駐車場の入庫にはもってこいといえるサイズです。

パワーユニットは1.5リッタークリーンディーゼル、スカイアクティブDをメインにしており、1.5リッターガソリンを追加しました。いずれも4気筒となっています。最高燃費はWLTCモード燃費ではスカイアクティブDのFFは23.2km/Lで、最低地上高は160mmというサイズになります。

◆新車情報2021 ヤリスクロスのライバル達の装備は!?

1

ヤリスクロス、ヴェゼル、CX-3を比較してみると、後発であるヤリスクロスが優れているということは言うまでも無く、その優れている点の1つは価格にあります。ガソリン車で179.8万円からで、ハイブリッドは228.4万円というエンジンが3気筒ということもあるのですが、装備を考えると、どのようにしたらこんな価格で販売ができるのかというくらい驚きの価格です。

燃費性能のクロスオーバーSUVの中では30km/Lを超えるというのはまさに驚異的といえます。

トヨタの最新の予防安全機能としてトヨタセーフティセンスを最廉価グレードであるXグレード以上に標準装備するとともに、最上級グレードには全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロールの搭載、オプションとはいえクラスでブラインドスポットモニターを設定できることも頼もしくあります。

今のところヴェゼルにはない先進運転支援機能と言えます。次のフルモデルチェンジでは搭載してくるでしょうけれどもね。

ハイブリッドはCX-3にはないグレードなのですが、さすがのトヨタの2モーターハイブリッドで、44000円のオプション設定とはいえ、AC1500W/100Vコンセプトも用意しています。アウトドアではもちろん、災害時にも役立つ便利で安心な、CX-3はもちろんですが、ハイブリッドのヴェゼルにはない装備と言えるでしょう。

それ加えて荷室の使い勝手もヤリスクロスはほぼ文句なしと言えそうです。後席がトヨタのコンパクトSUVとしては初の4:2:4分割可倒式であり、後席2名乗車時でも長尺物を積むのにも便利ですが、荷室そのものも、トヨタのコンパクトSUVとして初の6:4分割のアジャスタブルデッキボードを採用しています。

コンパクトなヤリスベースでも、リヤオーバーハングを延長したことで大型スーツケースが2個、ゴルフバッグ2個を積めるだけではなく、上下左右を使い分けられる、ライバルにない積載性、便利さを実現しているのです。

パンク修理キットが収まるフロア下端の収納ボックスが白い発泡須知ローフ製で、ヤリスのホイールベースをそのままに、リヤ部分を延長したことで、その分白い発泡スチロールの箱の手前に隙間があったりと、荷室フロアの下を覗くと、まぁまぁチャチイ感じもしないでもないですが・・・。

ヤリスクロスの4WDモデルには、スノーモデルのほかに、ガソリン車にはTRAILモード、ハイブリッドにはマッド&サンドとTRAILモードが備わっているのも注目すべきところです。

とくにガソリン車は、ハイブリッドのE-FOURよりも本格的な機械式4WDのため、見た目以上の走破製を備えていると言えるでしょう。ですが、最低地上高が170mmと、ヴェゼルの185mmよりも抑えた印象もありますが、それはヤリス同様、スポーティな走りにも対応しています。走り優先の低重心化ということでしょうけれども、SUVらしい高めな着座位置や視界にもかかわらず、ハイレベルな安定感や身軽さのある操縦安定性を実現しているとも言えるでしょう。

トヨタには自社製品の多くがライバルといえる中で、これほどよくラインナップしてどれもヒットしていることに驚きを隠せません。取り切れていない市場にヤリスクロスを投入した、ということですが、SUVを選択する時には、必ずといっていいほどトヨタのSUVが入ってくることになりそうですよね。

特に安全装備なんかは、どのSUVよりもトヨタのSUVは充実している感じもありますし、トヨタに行けば、2,3種類は確実に候補が見つかると言えるでしょう。

ヤリス系統ということもあり内装がいかにも安っぽいという感想もありますね。ヴィッツの派生で都市型SUVもどきと言われているistのほうが内装や作りがヴィッツよりも上級感はあったとか。

今は安全性能にお金がかかる時代なので、車両価格を抑えるためには致しかたないところもあるのかもしれませんが、少しトヨタのお家芸の収納スペースもフロント周辺は寂しくなっていたり、収納については物足りなさも感じなくはない、といえるでしょう。

スポンサーリンク
スポンサーリンク