新車情報2021 トヨタ ヤリスクロスを検討しているならば、2WDよりも4WDが推しのワケ

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ヤリスクロスは、RAV4とライズの中間的なモデルとして大きな話題となっています。日本国内市場においてもSUV人気が高まる中で、絶妙な大きさと言えるものと、最上級グレードでも頑張れば300万円を消えるくらいの価格ということもあり、このヤリスクロスを購入するなら4WDをオススメしたいと思います。

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◆新車情報2021 トヨタ ヤリスクロス4WDがオススメ

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ヤリスクロスにはガソリンモデルとハイブリッドモデルの2種類が用意されていますが、そのどちらにも4WDの設定がされています。機構は異なるのですが、スタック(ぬかるみや車輪を取られて動けなくなっている状態)した時の脱出する考え方は同じです。クルマが雪道でスタックした状態となると大胆な4輪のうち、駆動するタイヤのどれかが空転していると考えられます。

4WDの場合、左側のタイヤが前後スタックすると、左側の前後のタイヤは空転して抜け出せなくなります。これはデファレンシャルギアの特性がこうした状況を作り出しているのです。

クルマがコーナーを曲がる時には、外輪と内輪とではタイヤに回転差が生まれるのですが、この回転差をつけてあげるのがデファレンシャルギアの役目です。デファレンシャルギアは、抵抗となる内輪より抵抗がすくない外輪に駆動が伝わるように組み立てられているのです。

そのため、雪道では抵抗がないタイヤには駆動が伝わり、抵抗があるアスファルト面側のタイヤには駆動が伝わりません。なので雪道でスタックしてしまうわけですが、ヤリスクロスは電子制御でこれらをコントロールしています。

コントロールの仕方は、悪路を走っていて空転や抵抗が少なくなったタイヤに駆動が伝わると、これをクルマが察知して空転しているタイヤにブレーキをかけます。そうすると、空転していないタイヤに駆動が伝わり脱出できる仕組みなのです。

これはヤリスハイブリッドのE-FOURにはTRAILモードとして搭載されており、ガソリンモデルのダイナミックトルクコントロール4WDにはマッド&サンド、ロック&ダートで選択ができるようになっています。

ガソリンモデルのダイナミックコントロール4WDはオススメなので、マッド&サンドでは、エンジン回転を高めて悪路を元気よく走行できますが、慎重に走行しなければならない場合はロック&ダートを選択することで、エンジン回転も制御しながら空転するタイヤにブレーキをかけて悪路を安定して脱出できます。

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◆新車情報2021 ヤリスクロスのボディ

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ボディの開発は、ヤリスで進めてきた開発、生技一体化活動をさらに進化させて、トヨタ自動車とトヨタ自動車東日本、さらにはデザイン部門と設計部門、評価部門、生産部門が開発、生技・製造の垣根を越えて大部屋に集結し、同じ空間で膝をつき合わせて一体となって活動してきました。これによって、従来の手順では不可能だった造形やコスト低減、軽量化などが可能となりました。

カンパニー制を採用する以前は、機能の壁があり潜在的に対立が起こりやすかったといいます。ですが、今回カンパニーの中に各機能を集結したモジュールチームを編成し、構造を全員で決めてから描くプロセスへと変革しました。設計者が図面を描く前に、正技・製造担当者と大部屋で議論を重ねることで、お互いの困りごとを自分ごととして認識するようになり、ひとつの目標に向かって協調できるようになりました。

例えば、サイドアウターパネルですが、プラットフォームをヤリスと共用するために、サイドシェルの最外側幅は変更できず、そこを起点にワイド化したフェンダーが立ち上がるため、サイドパネルの絞り量が大きくなり、成型が難しくなります。軽量化のためには薄板化も必須で、プレス時に割れたりしわができたりしないようにするには、従来の成型要件では困難であることが予想されていました。

そこで、設計初期段階から設計者とプレス部品担当者が連携し、金型造形や成形条件などの検討を実施。デザイナーの意図を崩さない範囲で、稜線の位置や絞りの深さ、断面Rの大きさ、製品の外側入るビー^都の形状などを細かくチューニングしてくれます。これによって、従来では不可能とされてきた造形が可能となりました。

Cピラーからバックドア開口部にかけての構造も、一体活動で開発しました。SUVらしいバックドアの大開口と、リヤサスまわりの剛性確保を両立するには、構造はもとより、スポット溶接の打点位置や数も重要なポイントとなります。

単純に打点数を増やせば剛性は高まりますが、製造コストが増加するし、打点位置によっては既存の設備では対応できないこともあります。そこで、設計初期段階からボディ溶接工程担当者と性能評価担当者が連携して、お互いの要件からくる部品の分割位置や板合せの形状、重ね順などを持ち寄って検討し、性能的に満足でき、製造工程にもしわ寄せを及ぼさない構造を作り上げました。

樹脂部品では、バンパーが課題となった。一般的前後バンパーは、塗装工程では並べて作業を行いますが、ヤリスクロスはバンパーの縦寸法が大きいため、既存の設備では並べて塗装ブースに入れることができません。そこで、塗装部分と未塗装部分に分割する必要が生じたのですが、別部品になれば金型の数が増え、作業工程も増えてコストアップに繋がります。

それを解決するために、前後バンパーの未塗装部分を一つの金型で同時に成形する工法を開発。既存の成形機に入る大きさで、2部品を動じに成形できる金型を作り上げました。

塗装面では、2トーンの見切り部に一工夫を入れて、これまではマスキングテープを車体へベタ貼りして塗り分けを行い、境目にブラックアウトテープを貼って見栄えを整えていたのですが、この工法だと塗り分け部に段差ができてしまい、ブラックアウトテープを貼ってもそれが線上に浮き上がってしまいます。そこでマスキングテープの片側を車体から羽化し、塗り分け部に段差ができにくいぼかし塗装のようになる工法を考案し、解決を図りました。

・各部署の壁を越えた強力により理想的なものづくりを実現

目標性能と製造のしやすさは、背反することも少なくありません。そこで設計の初期段階から、生産技術部門や性能評価部門が参画し、お互いの要件を出し合うことで、理想的な板合せや部品の分割位置、重ね順などを決定しています。

・従来のプレス要件を超える形状を実現

サイドシルの幅をヤリスと共通に使いながら、リヤフェンダーをワイド化しているため、特に後席ドア開口部の絞りが深くなります。デザインの再現と生産性を両立するためには、図面かする前の段階から製造部門の参画が必要でした。

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◆新車情報2021 ヤリスクロスはヤリスと同等の操縦性を。

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動的性能で目指したのは、ヤリス同等の乗り心地とドライバビリティ、それに加えてヤリスを超える静粛性です。ヤリスクロスは重心高が高くリヤオーバーハングも長いために、操縦安定性までヤリス同等とはいなないものの、ドイツやフランスなどの欧州競合車をベンチマークして、競争力のある性能が造り込まれています。

フロントサスから見ていくと、形式こそヤリスと同じマクファーソン・ストラット式ですが、トレッドの拡幅に対応するために、ロワリンクを専用設計にしています。単に幅方向に長くしただけではなく、ロワボールジョイントの位置も前に移動。これは大径タイヤに対応するためでもありますが、もう一つの目的は、キャスター角及びキャスタートレールの拡大にあります。いずれも直進安定性の向上に効果があり、特にトレール量の増大は、横力による戻しトルクが増える方向となり、旋回Gの高まりに応じて徐々にアンダーステアがマス安定した特性を得ることができます。

ナックルはCプラットフォーム用のものに変更されており、大径タイヤによる入力増に対応しています。ダンパーにはヤリスと同じ、KYBのプロスムースを採用しています。オイルの流動ではコントロールできない超微低速領域の減衰力を、ピストンバンドやロッドガイドブッシュのフリクションを利用して発生させる技術です。作動油には、圧力を受けるとフリクションが増大する特殊なものを使用しており、旋回時の横力で減衰力が高まる可変ダンピング効果を引き出しています。

リヤサスペンションは、基本部分をヤリスと共用しています。形式も2WDがトーションビーム式、4WDが2リンクダブりウィッシュボーン式と変わっていません。トレッドの拡幅には、リヤハブを取り付けるハブキャリヤやリテーナーを専用設計して対応しています。

リヤの地上高アップには、サスペンションのアーム角で対応しています。ジオメトリーは崩れたりしないのか?という疑問も生じてくるのですが、どちらの形式も側面視上の揺動軌跡はトレーリングアームが司っており、これに加えて角が付くことでアンチリフト力が強まり、減速時のピッチングを抑えることができます。

また、揺動軌跡が後ろ上がりにあり、段差ショックを後方にいなしながらバンプストロークするようになるために、乗り心地面でも有利になります。

アライメント変化特性に関しても、トーションビームならばほぼ影響はないし、2リンクダブルウィッシュボーンも上下リンクが長いため、影響は無視できる範囲でしょうか。

4WDのリヤサスには独自の名前が付けられています。トレーリングアームでリヤアクスルを支持し、左右方向を2本のラジアスロッドで支持するという構成で、ラジアスロッドの軸方向で横力を支持するため、トーションビーム式より横剛性が高く、横力が入ってもトーはアウトに向きません。ラジアスロッドの配置でキャンバー変化特性が設定できるため、後輪のスタビリティも確保しやすくなります。

純粋は独立懸架なので、ホイールトラベルも長く取られており、悪路での路面追従性も高いなど、SUVには向いている形式と言えそうです。

・トレッドの拡大に確実に対応

トレッドの拡幅には、フロントサスはロワアームの延長で対応し、リヤサスはハブ取り付け面の変更で対応しています。安易にホイールインセットでごまかさなかったあたりに、もっといいクルマ作りの姿勢が見えていきます。

・安心感と乗り心地を向上する2WDのリヤサス

リヤの地上高アップには、空車アーム角の変更で対応しており、迎え角が増えるため、アンチスクォート力が強まり、ショック入力も後方に逃す軌跡となり、乗り心地も向上します。地上高が高いゆえ、有利になったポイントと言えるでしょう。

・上質な乗り味を提供する新ダンパー

フロントダンパーには、最近のトヨタ車が採用事例が増えている、超微低速域の減衰力を制御するKYB製を採用しています。摺動摩擦をコントロールして、数値には表れないような領域から的確な減衰力を発生させています。

・コストと性能を両立する2リンク式リヤサス

2リングダブルウィッシュボーンと名付けられた4WDのリヤサスですが、本来ならラジアスアームには前進角を付けたいところですが、2WDのトーションビーム位置にサブフレームを抑める都合上、強めの後退角が付いています。

・車高が上がっても素性の良さをジオメトリーで維持する

スプリングシートを上下とも傾けて、コイルの反力線を路面入力方向に近づけています。地上高のアップにはサブフレームを新設計して対応しており、素性の良いプラットフォームのジオメトリーを維持するのが目的としています。

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