新車情報2021 トヨタが水素自動車の開発に力を入れる理由はミライがヒントに。

2

トヨタの新型ミライがフルモデルチェンジを実施します。初代よりもボディは大型化しており、前輪駆動から後輪駆動へと切り替わります。動力性能も航続距離も大幅に向上した新型のミライは初代とは全く別物に改良されたといえるかもしれません。これからガソリン車並みの手軽さとコストで水素が手に入るということであれば、新型ミライは充電設備を自宅に準備できずにBEVを導入でいない集合住宅に住んでいるユーザーにはかなり救わる感じがします。車としては普及していくけれども、実際に売れるかはこの水素ステーションの増設がカギを握っていそうです。

スポンサーリンク

◆新車情報2021 トヨタ新型ミライがフルモデルチェンジを実施

1

12月から販売を予定している新型のミライ。世界初の量産FCVとして初代は登場しましたが、新型はFCVというところは変わりませんが、スタイリングもよく、走りも大きく改良されているといいます。これでインフラが整備されれば、普及が進むのではないかとも考えられます。

2代目のミライはクラウンなどに採用されているGA-Lプラットフォームに、アップデートされたTFCSであるトヨタ燃料電池システムが搭載されます。初代には大小2つの高圧水素タンクを車体の後部に搭載していたのですが、2代目はセンタートンネルにもう一つ追加し、後部の2個と合わせて合計3個の高圧水素タンクを搭載します。

これによって水素搭載量は4.6㎏から5.6㎏へと増加し、リチウムイオンバッテリーの採用や、システムの制御の最適化などによって約10%燃費が向上しました。後続距離もWLTCモードで初代から3割ほどアップした約850㎞になっています。実際に走行してみた場合は700㎞を切るくらいではないでしょうか。

新型ミライのボディサイズは、全長4975mm、全幅1885mm、全高1470mm、ホイールベース2920mmと、初代に比べると85mm長く、70mm広く、65mm低いサイズとなっています。クラウンと比較すると、65mm長く、80mm広くなっています。ホイールベースは共通で、ロングノーズとなるセダンのフォルムが印象的です。

FCVとして選択されるモデルではなく、かっこいい車だからこそ選ばれる、それがFCVであった、というのを目指したいとチーフエンジニアは語っています。デザインとしては純粋にかっこいいといえるもので、直6エンジンが似合うデザインではないでしょうか?

スポンサーリンク

◆新車情報2021 トヨタ 新型ミライは後輪駆動へ変更

2

今回新型ミライは前輪駆動から後輪駆動へと変更されています。インテリアからの印象としては、ステアリングホイールの奥に液晶のメーターが備えられ、地図を表示するセンターディスプレイも配置されています。ATシフトについてはプリスと同じタイプのもので、ステアリングホイール、シフター、ペダル類についてのレイアウトは、適切に配置されており、運転する場合の視界も良好のようです。

最高出力は182psで従来型が154psということから向上している出力と、車両重量については初代が1850㎏、新型は1930㎏と80㎏ほど増量していますが、加速力は十分に発揮してくれます。前後重量配分は50:50で走りとしては十分に仕上げることができるもので、ミライのハンドリングは欧州のプレミアムブランドにも匹敵するものがあるといわれます。

必要に応じてリア内輪にブレーキを掛けるアクティブコーナリングアシスト制御もあり、旋回能力は非常に高くなっています。

TNGAの各モデルが採用するダンパーが功を奏しているのかもしれませんが、路面のざらつきなどに起因する微小な入力のいなし方も上手で、タイヤサイズは235/55R19を標準として、245/45R20のオプションも設定されます。

全方位では非常に静かで、アクセル操作に連動して車内のスピーカーからサウンドを出すアクティブサウンドコントロールが備わっています。ドライビングモードがノーマルかスポーツかでも異なるのですが、エンジン音というよりもジェット機の音に近いといわれています。その音は独特なものです。

スポンサーリンク

◆新車情報2021 新型ミライの価格設定

3

初代ミライが740万円ということもあり(補助金は200万円)、今回のミライではカーナビもしっかりと標準装備されてこの価格よりも安くするといいます。日産のリーフで62kwhモデルでは約500万円ということを考えると、それに匹敵するくらいの価格であれば、一般のユーザーも購入しやすいのではないでしょうか?

初代のミライは官公庁が約6割、残り4割が個人のユーザーへの販売ということになっていましたが、今回の新型ミライも官公庁の構成が高くなりそうな感じもありますが、企業の社用車などでも活躍してくれそうです。

パッケージングを見てみると、後席の広さについてはやや狭い感じもあり、ひざ前、頭上ともに及第点はありそうですが、十分と感じるものではないようです。リアドアの開口面積も小さく、乗降性はあまりよくないみたいです。乗ってしまえばシートの座り心地はいいですが、ひざ前のストレスもなさそうですが、もう少しなんとかならなかったのかと思わせるものがあります。

全長を長くすることで、室内の広さも十分にカバーされているのかとも思われたのですがそうではないようです。ホイールベースをもっと伸ばして後部座席の空間を広げてもよかったかもしれませんね。チーフエンジニアが語るにはホイールベースを伸ばすことは検討されていたということですが、スタイリングのバランスや最小回転半径などを考えて、最終的にこのホイールベースに落ち着き、後部座席も自然と決まっていったといいます。

新型ミライは初代同様に、外部給電の機能も持ち合わせています。直流を交流に変換する外部充電器を介して給電するDC外部給電と、ハイブリッド車などと同じAC給電があります。DC外部宮殿は最大で9kwの電力供給が可能となっています。

◆新車情報2021 新型ミライはまだ発展途上

4

ミライは現時点では最も性能の高いFCVといえるでしょう。ですが、ユーザーとしては水素インフラを早く整備してほしいというところもあり、現在のところ水素ステーションの数は全国で135か所ということのようです。水素ステーションが1か所もない県もあったり、サービスエリアやパーキングエリアにもなし、事前に予約が必要なステーションもあったり、また夜間の営業はしていないのがほとんどの状態です。今のところはこれが水素ステーションの実態です。

◆新車情報2021 トヨタが水素自動車を普及させるワケ

5

2014年に登場した初代のミライ。早く水素自動車を世の中に普及させたいという意識が強い中で登場しただけに、完成度としては中途半端といえるモデルだったのかもしれません。ですが、新型のミライからは大きく改良されていることがわかります。そもそもトヨタが水素自動車を積極的に開発を進めている理由とはいったい何なのでしょうか?

水素ということばを聞けば爆発する代物なんてイメージが強いのかもしれませんが、水素自動車は水素を重点して水素と酸素が化学反応をすることで発電をし、発生した電気を動力源とする車で、EVと一緒ではないですが、それに近いものとのいえるでしょうか。

水素自動車の歴史は、トヨタが2014年に世界初の量産モデルを登場させましたが、その後メルセデスベンツやヒュンダイなど、世界各国の自動車メーカーが挑戦しているカテゴリーでもあります。

世界でも屈指の自動車メーカーが水素自動車の開発を急いでいるのですが、将来的にEVなのか、ハイブリッドか、などどんなエネルギーが主力になるのかもわからない中で、選択肢の一つとして水素というものが入っているという考えです。

プリウスといえばハイブリッドを代表するモデルですが、その知見を活かしてバッテリーEVを開発すればいいと思われるのですが、トヨタとしてはそれは違うようです。EVに乗っている方はよくご存じだと思われるのですが、電気自動車の最大の問題といえるのが充電時間です。ガソリン車などは給油が5分程度で終わりますが、EVでは急速充電器を使っても30分はかかります。普通充電に至っては半日から1日もかかってしまうことがあるくらい時間が必要なのです。

ですが、水素は内燃機関車以上に短い3分程度でフル充填が可能で、それに加えて、電気とは異なるので貯蔵ができ、移動もできるというところが最大のポイントではないでしょうか。実際に据え置きの水素ステーションのほかに移動式の水素ステーションも存在しているとか。

水素はいろんな一次エネルギーから生成できるために供給量の問題もなく、そのためにトヨタとしては長い目で見て水素が最も有効なエネルギーではないかと考えているのです。

もちろん課題もたくさんあり、その一つは水素ステーションといわれています。現在135か所程度しかない水素ステーションですが、高速道路にもないのがしんどいところです。

水素を中心とした水素社会をトヨタとしては開発してきており、トラックやバスなんかの商用車にも水素を適用していっています。まだまだ水素自動車はインフラ整備が整っていないのが現状ですが、これからのことを考えると期待できるカテゴリーなのです。

水素の一番の利点は、発電の多様化により管理不可能となる余剰電力を貯めて使いやすくすることができるところです。社会全体のエネルギーのバッファとして水素を使うということになるのですが、その一部として水素自動車が存在しているともいえます。

トラックやバス、タクシーなどに展開してまずは商用の水素自動車を増やしていくことと、水素ステーションの普及を急いでいくことが必要なのかもしれませんね。

スポンサーリンク
スポンサーリンク