新車情報2021 マツダ ヤリスハイブリッドベースの車両を日本市場へ投入しない理由

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11月9日の発表で第一四半期は930億円の赤字が確定したというマツダ。その理由として中国を除く主要市場で販売台数が減少したことから、前年同期比では20.8%の減となり、販売台数は57万8000台としています。かなり見通しが厳しくなっているマツダですが、これからどのようの取り返していくのでしょうか?

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◆新車情報2021 マツダが電動化戦略

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上記のように相当厳しい状況になっているマツダですが、トヨタとの海外仕向け地用としての車両で関係を強化していくという話がでています。この関係強化によって、アメリカのトヨタとの合弁会社で生産する新型SUVにトヨタのハイブリッドシステムを搭載して販売するというほかに、中国でもトヨタのハイブリッドシステムを搭載したモデルが投入され、さらに欧州でもトヨタのヤリスのハイブリッド車をベースとしたモデルをOEM供給されることで、なんとか巻き返しを図りたいところです。

ですが、気になるのは日本市場ではないでしょうか。ディーゼルエンジンとしてはまぁまぁな自信があるというところですが、現在実用が可能となっているのはマイルドハイブリッドくらいだといわれています。虎の子であったスカイアクティブⅩが相当難儀しているマツダにあって、国内でも燃費性能の高いパワートレインをユーザーは欲していると考えられます。

トヨタとの協力関係を日本でも強めることができるのでしょうか?そしてトヨタハイブリッドシステムを搭載される日はくるのでしょうか?

以前から言われている通り、マツダの長期的な技術戦略としては、内燃機関の役割を重視しているのが特徴です。この内燃機関を極めることでまじにCo2排出の削減をして内燃機関の効率アップを考えているといいます。

電動化は内燃機関の効率アップと並行して、徐々にやっていきたいというところでしょうけれども、マツダの商品開発としては内燃機関の改良が中心となっていることは否定できません。

今世界的にもEVが主流となりつつある中で、「EVやってます!」と大きくでたいのが多くのメディアなのでしょうけれども、マツダがやっていることは地味すぎて面白くないということでしょうか。このEVで大きく評価を得ているのがテスラで、それと比べるとマツダは・・・とみられているところでしょうか。

コロナウイルスの影響もあり、四半期の決算は赤字となっているマツダですが、本当に大丈夫なのだろうか?と思われているところに、電動化の開発に遅れを取っているというのがあります。

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◆新車情報2021 マツダ EVでは利益がでないという

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EV時代だけでは正直雇用を守れないという実情があるようです。EVを開発して利益がでて雇用が守れるのであればとっくにそうしている、というマツダ幹部の話もあります。既存のビジネスを守りながら移行させていくのが相当に難しいということもあるのでしょう。

EVとしてはトヨタも世界的に見ても遅れをとっているといえるかもしれません。ですが、トヨタは大きなEVを大きく導入しなくてもしっかりと利益が出る計画(最終的には1兆4000億円の利益)という発表をしたほど。

年間にして250万台ほどのハイブリッド車を世に送り出しているトヨタにあって、EVの開発などすぐできるでしょうし、その気になればEVを大きく普及させることもできるでしょう。EVのジャンルでは動きの遅かったトヨタですが、本音は、EVは儲からないということがわかっているからこそ、ゆっくりと時代を見ながら進めていると考えられます。マツダの内燃機関重視戦略もトヨタとの協業を前提としているので、電動化はあくまで戦略であり目的ではないということでしょうか。

電動化に関していえば、トヨタのスタンスは変わらず、これは時代に逆行しているようにも思えます。ですが、トヨタの今までの実績を考えてみると、EVはまだまだ整備が膨大であり、すぐには普及できないという判断をしているのでしょう。

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◆新車情報2021 ガソリン車がなくなる2030年

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2020年12月9日、小池百合子都知事が2030年までにガソリン車をゼロにするという目標を発表しました。これは都内で販売されている乗用車について、ということで、2035年までには二輪車までもゼロにするという話です。電気自動車やハイブリッド車への乗り換えを促進しているくために、自動車メーカーとも連携しながら具体的な取組を検討していくそうです。

今、脱ガソリン車の動きが世界各地で広がっており、北欧のノルウェーでは25年にハイブリッド車を含む、ガソリン車とディーゼル車の販売を禁止するとか、イギリスもガソリン車の販売を2030年をめどに進めるとか、さらにはアメリカ、カリフォルニア州では2035年までにガソリン車販売を全面禁止するという独自の方針を打ち出してきています。

日本でも菅首相が2030年半ばまでに脱ガソリンを実現するという目標を掲げたばかりなのですが、東京都もそれに倣えなのか、都内で販売するガソリンエンジンだけで動く新車のすべてを電動車に切るカエルとしていますが、各紙によっては表現が若干違うようです。これは、かつて石原都知事時代にも、ディーゼル車に対する排ガス規制の強化を打ち出して、都内への乗り入れ規制を実施するほどのインパクトはないかもしれません。

◆新車情報2021 マツダ THSに頼らざるを得ない

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マツダの業績が悪くなってしまったのは想像以上にマツダ3とスカイアクティブⅩが売れなかった、ということが大きな理由かもしれません。マツダ3は初期の価格戦略に誤算があったとされ、重点市場である北米でこけてしまったことにあり、スカイアクティブⅩについても燃費性能と価格のバランスが悪く、欧州以外では販売比率が低迷している状態です。

ですが、販売初期に多少難儀したところもありますが、CⅩ-30や廉価版などの登場もあり、何とか巻き返している状態といえそうです。スカイアクティブⅩについてもスピリット1.1へバージョンアップされることもあり、まだ展望としては明るいのかもしれません。

そのような中で、マツダが今どうしても取り組まねばならないのは、欧州市場でもCO2排出量だといわれています。そのために、欧州市場でトヨタのハリスハイブリッドをベースとしたOEM供給という情報が出回ったのです。

欧州市場は2021年から本格的に95g/㎞規制が始まるといわれています。優遇策の大きいEVの価値が最も高いといわれているのが欧州市場で、この市場では日本市場とは異なり、EV車をいち早く導入し一定数販売する必要のある地域です。

そのために、欧州市場へMX-30を投入したのですが、それだけでは到底数が足りず、それを補完するために燃費のいいヤリスハイブリッドのOEM供給が必要になったというのが理由とされています。

欧州でヤリスハイブリッドがマツダから発売されるのであれば、日本市場でもマツダ版のヤリスハイブリッドが登場するのでは!?と期待されている方も多いかもしれませんが、現実的に可能性としてはないに等しいでしょう。

これは規制のルールがまったく違う日本で、燃費の平均値の重要度は欧州ほどではなく、無理にヤリスハイブリッドを導入して、マツダ2の販売を下げる必要もないでしょう。以前トヨタから技術供与を受けてアクセラハイブリッドが発売されましたが、その時マツダはえらい目にあったといいます。

アクセラハイブリッドでさえも、ユーザーを引き寄せることができなかったため、トヨタ車をほしいユーザーがわざわざマツダにトヨタ車を購入しに来るはずがありません。登録車のOEM供給はそれほどうなくいかないのが本当のところなのでしょう。

先日、2020年11月にマツダ中期経営計画が発表されましたが、その際に48Vハイブリッド車や、4気筒プラグインハイブリッド、さらにMX-30へロータリーレンジエクステンダーを導入するということのほうが、現実的であり、マツダ独自の技術を活かすことができると思うのです。

正直、それまではスカイアクティブⅩのアップデートや、クリーンディーゼルの改良、MX-30に投入された24Vマイルドハイブリッドの技術でやり過ごすことになりそうですね。

次世代プラットフォームであるラージプラットフォームなどのパワートレインが登場するまではあと2.3年はかかるでしょう。それでも現状のラインナップで耐え忍ぶことが必要で、今がマツダの正念場なのかもしれませんね。

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