エンジンで復活する日産!?熱効率50%で革命的e-POWERの開発になるか?

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日産が発表した熱効率50%の究極エンジンが話題になっています。トヨタやホンダ、マツダですら40%で自慢しているところを日産は一気に50%超えてきたということなのです。2030年の早い時期に熱効率50%を実現したいと意気込んでいると言われてきた日産が、ついに実現のメドが立ってきたということでしょうか。

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◆新車情報2021 日産 熱効率50%エンジンとは

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グローバルで見るともはや革命に近いとまで言われている日産の熱効率50%を実現するエンジン。世界的な電動化ムーブメントの中、エンジン、いわゆる内燃機関の改良も止まってしまったのかと思われるところがありますが、まだまだ内燃機関エンジンには活躍してもらわないといけませんよね。

今のところ40%強の熱効率で大いに自慢できるほどなのですが、そんな中、日産は次世代e-POWER発電専用エンジンで世界最高レベルの熱効率50%を実現したという発表を行ったのです。

例えばトヨタのカムリハイブリッドであれば2.5リッターエンジンの最大熱効率は41%、スバルのレヴォーグで1.8リッターターボエンジンの最大熱効率が40%強といったあたりが今のところ、最先端を走っていると言えるでしょうか。

マツダのスカイアクティブーXも45%くらいにはなるのかもしれないということも言われており、1%上げることができれば、かなり自慢できる世界なのでしょうけども、日産はそれを50%という数字をたたき出してきたのです。

熱効率を上げるために日産が実現したことを見ていきたいと思うのですが、理論熱効率を上げることが大前提と言われています。それは圧縮比と比熱比と言われるもので、それを上げることが重要なのですが、圧縮比でいうと急速燃焼を確実にさせること、比熱比は、燃料が薄い状態で安定して燃焼させることが目的といいます。

日産が採用した内容としては、スタークという新燃焼コンセプトで、これは吸気の際にシリンダー内で発生するタンブル流といううずを、点火ギリギリまで崩れないように保持する技術で、リーン燃焼においても安定した強い燃焼が可能になるといいます。

・エンジン負荷を減らす

ピストンが超高速で上下するシリンダーの中央に、常に渦を維持するという緻密な制御が求められるスタークは、日産のシリーズハイブリッドシステムである「e-POWER」との組み合わせを前提に成立する技術でもあると言われています。e-POWERはエンジンが発電に徹して駆動はモーターで行うパワートレインのため、エンジンでタイヤを駆動する場合、トランスミッションを介しても、低速から高速までカバーするための柔軟性が必要です。e-POWERならエンジンは負荷の少ないゾーンで発電に専念できるのです。

スターク燃焼を採用したエンジンは、リーン燃焼で最大熱効率が46%にも到達しており、しかも、実験室の単気筒エンジンだけでなく多気筒エンジンでも実証済みということで、量産ガソリン初の最大熱効率45%を超えるという”もの”は近い日に登場しそうです。

当初、e-POWER自体はリーフ開発における副産物であったといいます。ハイブリッド車としては安価で、EVへシフトチェンジがしやすい特性を持つという。ですが、そのドライブフィールもまた新たな副産物となったのです。乗り比べればわかるのですが、MINIのユーザーを奪えるくらいエコカーであり、ゴーカート的な運転もできる幅もあったりします。

そして今回の熱効率50%というのも、エンジンを発電に専念させるからなせた副産物と言えるでしょう。そしてこれが低迷が続く日産の唯一の希望とも言えます。

日産が逆転の旗を掴むならEVが中心になるまでの間にいかにコレを売るか、ということで、これから先10年がカギとなるでしょう。いっそ、開発、製造、販売ではなく、e-POWERに限っては、マイクロソフトのWindowsや製造を切り離した半導体開発企業のようにe-POWERを他社でも製造できる様にして特許権を利益の中心にする方が利益率は高くなりそうですね。

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◆新車情報2021 トヨタの熱効率40%達成

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トヨタが最大寝て素効率40%を達成したのは2016年12月のことです。ハイブリッドでは41%を実現する直列4気筒2.5リッター直噴ガソリンエンジン、FF車向けの8速ATなど、TNGAで一新した新開発のパワートレインについて様々な会場で説明会を開催していました。そのときに新型のエンジンやFF車向けの8速ATなどを世界初公開したのです。

トヨタ車に搭載されるエンジンは、これまで採用する車両の性格などに合わせてそれぞれに設計して、造り分けを行ってきましたが、TNGAの開発思想を取り入れて生み出された新しいエンジンでは高効率化、クリーン化を追求する新技術を多数採用しています。

トヨタが全方位で大幅に進化したとするこのエンジンはコモンアーキテクチャーとして位置づけられており、今後に登場するエンジンもこのコモンアーキテクチャーの構造を受け継ぎ、排気量や気筒数、組み合わされるハイブリッドシステムやターボチャージャーなどを変更することで使い分けを行っていることになります。

これに加えて、エンジンを生産する工場の加工や組み付けの行程も統一を推し進めて、排気量の異なるエンジンも共通化された加工治具で生産できるようにしていくほかに、生産工程や設備などについても仕様を統一しました。

これによって、生産設備をコンパクト化してスペース効率を高めて、エンジン生産のエネルギー使用量を削減して環境負荷を抑制する狙いとなっています。

・エンジンのバリエーション

2016年に発表した当時、近年の地球温暖化や大気汚染などに起因する異常気象は日常生活の脅威になっていると語られ、世界各国で今後の気温上昇を2℃未満に抑えるための活動が始められていました。

究極的にはCO2排出量をゼロ以下にしていく必要があり、一刻の猶予も許されないとの現状認識を明かしたです。現実的に世界各国で燃費規制が強化され、これまで規制がなかった国などでも規制が行われるようになるほか、今後は排出ガスの規制についても強化されることが予想されており、トヨタとしては積極的に対応する必要があるとの考えを示したのです。

これを受けてトヨタでは2015年10月に「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表し、2050年に向けて、「新車CO2ゼロ」、「ライフサイクルCO2ゼロ」
、「向上CO2ゼロ」など6項目の目標を設定し、取り組みを続けることで2010年比で新車CO2排出の90%削減、グローバル向上CO2排出ゼロを2050年に実現することにチャレンジしています。

一方で、トヨタでは思い通りの走りを実現して、ユーザーが安心してクルマの走りを楽しめることも重要な要素として位置づけており、あらゆる面でもっといいクルマを提供し続けることも使命としているのです。

「省エネルギー」、「燃料多様化への対応」、「エコカーは普及してこそ環境に貢献する」という3つの要素と同時に、クルマの楽しさを追求することを両立させていくことをトヨタの基本スタンスとして紹介されました。

そこではハイブリッドカーの進化についても語られ、プリウスが初代モデルから4代目までの間に燃費性能を高めつつ、ハイブリッドシステムにまつわるコストを低減していること、ハイブリッドカーのラインナップを拡充してコンパクトカーからLクラスセダン、ミニバンや商用車などあらゆるカテゴリーに選択肢を用意していることを説明し、初代プリウスを発売した1997年からの20年弱で累計6700万トンのCO2削減で環境に貢献していることをアピールしています。

◆新車情報2021 当時世界初の可変容量オイルポンプを搭載

当時発表された新型パワートレインの技術として、優れた走行性能と高い環境性能の両立、ダイレクト&スムースという2つのテーマを与えられて開発されたTNGAの新しいパワートレインについて、新開発した「ダイナミックフォースエンジン」と名付けられた直列4気筒の2.5リッター直噴ガソリンエンジンを、同じク新開発となるFF車向け8速ATである「ダイレクトシフト8AT」、そして新型2.5リッターエンジン用に開発されたハイブリッドシステムであるTHSⅡと組み合わせた2種類を紹介しています。それぞれ燃費を約20%向上させながら、同時に動力性能を約10%高めているとアピールしています。

トヨタは従来よりエンジン、トランスミッションの効率向上を最大限に追求してきたところがあり、TNGAでは今までの損失低減技術をさらに進化させた上に、パワートレイントータルでのシステム効率を最大化し、低回転から高回転まで、幅広く燃費も走りも向上させることを目指してきました。そのために、まずエンジンでは熱効率をさらに高め、低回転まで低燃費領域を拡大します。

それと同時にエンジントルクを向上させて、トランスミッションのワイドギヤレンジ化を助けつつ、より高い熱効率領域を活用することを目指しました。さらに制御の高度化により、ワイドギヤレンジ化の変速によるロスを最小限に抑制することも目指してきました。システム効率を高めるポイントを明らかにしたのです。

また、ドライバーの意図に沿った走りを実現するダイレクト&スムースの面では、発進や追従、追い越しといったシーンを例として挙げており、アクセル開度と前後Gの発生がリンクしていることをグラフとイメージムービーで紹介しました。さらにエンジン回転の上昇とリズミカルな変速でダイナミックに車速が伸びるようセッティングしていることも説明しています。

ここで注目されるのが、追従走行などのシーンでアクセルをオフにした時の減速G発生もシャープに反応している点で、TNGAでは”もっといいクルマ作り”に向けて、コンピューターシミュレーションによるモデルベース開発を積極的に活用しており、今回のパワートレイン開発では主にロックアップ領域を拡大する場面で、低回転領域でこもり音や振動を低減する取り組みが行われています。

これに付随して、従来型のパワートレインではアクセルオフの操作をした時に不快な振動が発生しないようエンジン回転の低下を制御していたところを、モデルベース開発を活用した新型パワートレインでは構造設計の時点で振動が発生しにくい状態になっていることから、ドライバーのアクセルオフ操作にシャープにリアクションできるようになっているといいます。

今でこそ知られているダイナミックフォースエンジンですが、排気、冷却、ポンピングロス、フリクションという4つの損失についてトヨタが培ってきた基盤技術を地道に進化させて低減を図り、TNGAの新しい取り組みとしてさらなる高速燃焼の追求による燃焼の質の向上、吸入効率の大幅な向上をベースとして開発が実施されてきました。

新型のエンジンでは世界初となる可変容量オイルポンプ、新工法の開発で量産化を実現したレザークラッドバルブシート、6つの噴射孔を持つマルチホール直噴インジェクターなど数多くの先進技術を採用しました。このほかにもバルブ挟角の拡大、ボアxストロークの最適化、ポート端部形状の変更など多彩な設計見直しなどを行って空気の吸入量増加と強いタンブルの発生を両立し、これらの技術と物里量、設計諸元などをコモンアーキテクチャーとして設定し、今後開発される全エンジンでの展開とすることで、開発・生産のスピードアップを図っていきます。

この結果、2.5リッター直噴エンジンは高い出力比をもちながら、コンベンショナルなガソリンエンジンで最大熱効率40%、THSⅡと組み合わせるハイブリッドモデルで最大熱効率41%を実現しており、さらに低回転から高回転まで全域でトルクアップし、排出ガスでもPMを60%低減してます。

バルブシートに金属粉末の特殊な合金をレーザーで溶射するレーザークラッドバルブシートは、過去のトヨタ車でも採用例が存在するものの、当時は1カ所ずつほぼ手作業で加工を行う少量生産に限られるものになっていました。これを今回は通常のラインで加工を行い、加工後の状態を素早くチェックできる後方を確立したことで採用が実現しました。今後は排気量の大小などに関わらず、新しいエンジンにはすべて採用されています。

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