トヨタやホンダなど自動車メーカー各社が現在コロナ拡大や半導体不足で大きな減産を強いられています、特に東南アジアでの工場稼働ができないということで、大幅な減産を強いられているのです。販売現場では新車の納車遅れが深刻となっており、自家用車の車検切れに合せた新車の買い換えも難しくなっています。そのため中古車にユーザーが流れるという動きが加速しており、そのために中古車市場の価格が高騰しているとも言われています。せっかく新車を出しても契約が取れないでいる販売店は元気がないようです。
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◆納車遅れ お詫びに腹が立つ
せっかく新型車を契約したのに納期が遅れるとはなんということでしょうか。数日程度であればいいのですが、それが数週間、数ヶ月となると、購入したユーザーの気持ちどうなるでしょうか。ですが、このような納車遅れが発生しても基本的に自動車メーカーからお詫びはないということが一般的なようです。
例えば、つきあいの長いディーラーの営業マンであれば、何かしら手土産を持ってきてくれたり、車に関する無償のサービスを提供してくれるところもあります。ではなぜ納車遅れになってもディーラーからのお詫びはないのでしょうか。これにはディーラーからの驚くべき内容が隠されていました。
もともと納車される日というのは曖昧な感じがしないでしょうか?ディーラーの営業の方と話をしている中で「納車はだいたいこのあたりです(期日です)」と言われるだけで、11月くらいとか12月の中旬あたりです、とかいう話し方をしてきます。
契約の時点ではっきりと11月18日に納車がありますので、ということを話しているのであればまだ話は別だと思うのですが、ディーラーでの納車時期の話となると、このように曖昧な感じの納車時期になってしまいます。
そもそも、契約書を見てもらうと納車日は記入されていないのではないでしょうか。では納車日はわざと記入しないようにしているのかというと、決してそうでもないのです。
新型車は基本的に受注生産となりますが、ユーザーの理由によるオプションの装着や様々な装備のセッティングのため、簡単に納車日がここ、という約束ができないのです。そのために納車日が後れてもお詫びがないということになってしまうのですね。
◆納車遅れ トヨタは脱したのか?
10月16日の新聞にこのようなタイトル記事があるのを発見しました。それは「トヨタは最悪期を脱した」というものなのですが、これは本当にそうなのでしょうか。
トヨタは11月の世界生産台数がだいたい85から90万台になると発表しました。これは10月15日のことなのですが、通常に比べて10万台から15万台の減産といったところです。この数字は9月や10月に比べるとまだマシになっているということなのですが、納車が後れるということは間違いないのです。
コロナの感染拡大が継続していた東南アジアでの規制があったり、工場停止もあったりしましたが、徐々に規制の解除や代替の生産が進んでおり、トヨタとしては最悪期を脱したという発表を行ったのでしょう。今後は正常化に向かうという見通しのようです。
11月についての国内の生産については従来は30万台を超えるほどの生産をしているのですが、従来の数値からは約5万台減産を計画して、全14の工場のうち堤工場やトヨタ自動車東日本などの4工場の合計6のラインを1日から5日ほど止めるようです。そのためにハイブリッド車のアクアや、コンパクトSUVのヤリスクロスなどの生産に後れが生じるようです。
東南アジアではいまだコロナ感染拡大が続いている中でそのために部品の調達不足や半導体不足が発生し、9月、10月は大幅な減産を強いられてしまいました。11月についてはその分も挽回したいということなのですが、従来の計画からは減産せざるを得ない状況は続いています。
◆納車遅れ 車検切れでもこれだけはするな!
新型車に買い換えをする際は、車検がギリギリの方も多いのではないでしょうか。車検を受けないと次の車が納車されるまで車が使えないとか、このまま車検を受けてまだ使い続ける方がいいのかなど悩む方もいることでしょう。最悪、車検を受けれなければ車自体を売ってしまえ!?とか。
納車後れでも車検が切れそうであれば、そのまま車検を受けずに売却をしたほうがいいという声が多いようです。その理由としては車検を受ける前と後で、車検を受けた分だけの査定額が上乗せされることは”ない”からです。車検を通すだけその費用が自己負担になるために、新型車の納車のタイミングによっては、ソンしたという感じになってしまうことでしょう。
もし納車までの間に車がないということになれば、一旦ディーラーに相談してもいいかもしれません。まずは次の車を購入するディーラーに相談をして、うまくいけば代車を用意してくれるところもありますのでね。
それでも納車までの代車を利用する期間が短いということであれば、レンタカーやカーシェアリングということも検討することになりそうです。納車が間に合わないからといって、安易に車検に出そう!とするのではなく、いかに費用を安くすることができるか、レンタカーやカーシェアリングでは費用はどうだろうかということを考えてもいいかと思います。
◆納車遅れ 半導体はいつ完全復活するの?
「半導体が足りない」ということで、車業界は納車が大幅に遅れているということが当たり前にようになってきました。ですが、半導体が足りないというのは車業界だけではなく、これはあらゆる業界に当てはまります。この半導体不足はいつになったら解決するのでしょうか?
特に酷かったのが2021年9月、10月で、トヨタでも9月は約7万台、10月では33万台の減産になるということが報道されました。2022年3月通期で約30万台の減産になるのだとか。
そのためにすでに工場のラインを停止しているところもあったり、数日間の停止などで、調整をしているようです。半導体不足がかなり影響していることは間違いありません。
最近の車はまさに精密機械そのものであると言える者で、車1台あたりの車載電子機器に使用する半導体は数百にも及ぶと言われています。そのため生産数を変更して臨機応変な対応をしているのですが、それでも困難な上、国内の半導体メーカーは事実上半導体製造から手を引いており、主に台湾などへ委託しているのが現状です。
コロナ禍に伴う半導体不足は自動車メーカーだけではありません。ワールドワイドで巣ごもり需要やリモートワークが普及しており、高性能な半導体を必要とするゲーム機器やパソコン、スマホなどの需要が拡大していることも自動車業界でも半導体が不足している理由となります。
最先端の生産設備を持っていると言われているファウンドリという台湾の委託会社は、自動車用半導体の大幅な減産の穴埋めをするために安定した生産数や利益の向上が見込めるゲーム機器やパソコン、スマートフォン用の半導体生産に切り替えをしており、そのために急速に需要が回復した車載半導体の慢性的な不足の要因になっているということなのです。
この半導体不足の状況は2023年まで続くとも言われており、車の電子制御化やパワートレインの電動化が急速に進んでいる中、新型車などは余裕を持って購入計画を立てることをお進めします。
◆納車遅れでキャンセルできるの?
全世界的に自動車用の半導体が不足している中、新型車の納期の遅れが目立ってきています。その納期遅れが発生したためにキャンセルを考えている人もいるそうです。
キャンセルがデキる場合、できない場合とあるみたいですが、結論からお話をすると、現金一括の場合はキャンセル可能、残価設定ローンなどローンを組んでしまった場合はキャンセルができない、ということのようです。では実際に具体的に見ていきたいと思います。
・キャンセルできる場合
キャンセルできる場合は注文書、いわゆる契約書にはんこを押していてもできるのですが、そのためには、
現金購入であること、もしくは、
登録、改造・架装・修理、引き渡し
のいずれか早い日時であることが条件のようです。
契約成立前であれば、メーカーが発注済みであってもキャンセルは可能とされています。ですが、登録後、架装後は契約成立とみなされてしまいキャンセルはできなくなります。
登録というのはその名の通りで、車検と取ったり、ナンバーが付いてしまった場合です。キャンセルをしたいのならばできる限り早めに登録前にキャンセルをすることがよいでしょう。
ちなみに、車の購入についてはクーリングオフは適用できません。
◆納車遅れで代車は貸してもらえない
多くのディーラーでは納車遅れだからといって代車サービスをしているかというとしていないのが一般的です。代車サービスは万が一の場合にだけに限定されています。つまりはいくら納車が遅れても代車は決して手配してくれないということが言えます。
◆納車遅れ マツダ
自動車メーカー様々ですが、どこも半導体不足で納車遅れがでています。マツダも例外なく納車遅れが発生しており、世界的な規模で発生している半導体不足は深刻化しています。それに伴い生産に遅れが生じており、ユーザーへの納期に時間がかかっている状態です。
2021年8月の話ですが、マツダは工場の稼働停止期間を3日間延長するというニュースが流れました。その時期は8月23日から25日の3日間だったのですが、そのとき売れ筋のCX-5は納期に影響がないということが言われていました。
◆納車遅れ 補償もしてくれるディーラーもある
納車遅れの補償についてあるディーラーでは真摯に対応をしてくれるところあるみたいです。例えば、現金一括で新型車を購入した場合、書面を交わした2日後に全額を払い、最初に言われた納車日からどんどん遅れている場合です。
ユーザーとしては一括現金での支払い、そして書面を交わしての数日後の支払いということもあり、相当買う気満々だったに違いありません。ディーラーとしてはこのようなお客様を逃すまいとしたのか、ユーザーから少し相談を受けた結果、納期の遅れについては止めることができないので、ディーラーオプションを数万円程度付けるので、キャンセルは待ってもらえないだろうかということのようでした。
このディーラーの対応について、インターネット上ではかなり良心的だということで盛り上がっていました。ディーラー側からすると、毎月の登録台数のノルマがあるということで登録が遅れてさらにサービスまでしているのでかなり厳しい状況のようです。
5万円程度のディーラーオプションを付けてくれるということであれば、キャンセルせずにディーラーの方と検討を重ねてみる必要はあるのかもしれませんね。
◆納車遅れ ホンダの状況
納車遅れはホンダも例外ではありません。特に影響が出てきそうな車としてはN-BOX、N-VAN、ヴェゼル、フィット、ステップワゴン、オデッセイなどのようです。ホンダでは車ごとに納期の目処が発表されていますので、それをご紹介したいと思います。
レジェンド/特になし
アコード/2ヶ月程度
インサイト/1ヶ月程度
シビック/3ヶ月程度
オデッセイ/ガソリン車特になし/e:HEV・2ヶ月程度
ステップワゴン/ガソリン車特になし/e:HEV・2ヶ月程度
フリード/ガソリン車:1ヶ月程度/ハイブリッド:2ヶ月程度
フリード+/ガソリン車:2ヶ月程度/ハイブリッド:3ヶ月程度
CR-V/ガソリン車:3ヶ月程度/e:HEV:3ヶ月程度
ヴェゼル/ガソリン車:5ヶ月程度/e:HEV:半年以上(PLayについては1年ほど)
ホンダe/3ヶ月程度
シャトル/ガソリン車:4ヶ月程度/ハイブリッド:4ヶ月程度
フィット/ガソリン車:2ヶ月程度/e:HEV:3ヶ月程度
N-ONE/5ヶ月程度
N-BOX/特になし
N-WGN/2ヶ月程度
N-VAN/6ヶ月程度
上記内容は2021年10月21日時点での見通しです。
◆納車遅れ スズキが神対応中
半導体が足りない、というニュースはもはや自動車業界だけの問題ではないのですが、やっぱり自動車業界の影響は大きいです。スズキのラインナップではどのくらいの納車遅れが発生しているのか調べてみたところ、
・アルト・ラパン :1か月位・・・
・ワゴンR :1,5か月位・・・
・ハスラー :2か月位・・・
・キャリィ エブリィ系 :2~3か月位・・・
・クロスビー :2か月位・・・
・ソリオ :3か月位・・・
・スイフト :4か月位・・・
・ジムニー&シエラ :10か月~18か月位・・・ジムニーは半導体関係なく時間がかかります
ジムニーは半導体関係なく、納期が長いです(´д`)
ですが、車検が切れたら、とか考える中で、スズキは下取り車の車検が切れてしまう場合でも納車までの車を準備してくれる!ということみたいなのです。
スズキの強みということなのでしょうか。車自体は軽自動車を代車として利用してもらうということになるみたいですが、それでも、車を準備してくれるということにすごい神対応といってもいいくらいの心遣いが見えてきます。
今からオーダーしても間に合わない!という方はぜひスズキのディーラーへ相談してみてもいいのではないでしょうか?