次期エルグランドフルモデルチェンジエルグランド新型解説

2025年10月15日

次期エルグランド登場の背景とは？長寿モデルからの大転換

日産の高級ミニバン「エルグランド」は、かつてトヨタ・アルファードと並び、日本の高級ミニバン市場を牽引してきたモデルです。しかし、現行のE52型エルグランドが登場したのは2010年。実に15年もの間、大きなモデルチェンジが行われていません。

この長寿化は、日産が電動化戦略やSUVラインアップの拡充に注力してきたためとされています。その一方で、ミニバン市場ではトヨタがアルファード／ヴェルファイアを2023年にフルモデルチェンジし、圧倒的な販売力を見せています。

つまり、次期エルグランドの登場は、「日産が再び高級ミニバン市場へ本格参入する」という大きな意味を持つモデルチェンジとなるのです。

フルモデルチェンジが注目される理由

エルグランドは長年、走行性能と高級感で支持されてきました。しかし、近年ではライバルに比べて「古さ」を感じるという声も多く聞かれます。そのため、次期モデルには次のようなポイントが期待されています。

電動化技術「e-POWER」またはハイブリッドシステムの搭載
最新の運転支援技術「ProPILOT 2.5」への対応
より広い室内空間と静粛性の向上
高級感と先進性を融合した新デザイン

特に電動化は、今後の日産ブランド全体における戦略の中心です。エルグランドが再びブランドの象徴となるためには、環境性能と上質さを両立した「次世代ミニバン」としての進化が欠かせません。

日産が狙う新しいミニバン市場の立ち位置

次期エルグランドは、単なるフルモデルチェンジではなく、「ブランド再生の象徴」と位置づけられています。国内市場ではアルファード、海外では韓国・ヒュンダイのスタリアなど、強力な競合が存在する中で、日産はプレミアム×電動化という新しい価値軸を打ち出す可能性が高いでしょう。

また、グローバル戦略の一環として、北米市場での販売や、EVバンへの布石としての意味合いも持っています。つまり、次期エルグランドは単なるモデルチェンジではなく、日産の次世代ミニバン戦略を象徴する存在となるのです。

まとめ：エルグランド復活への期待

次期エルグランドは、長年の空白を経て登場する「本格派ラグジュアリーミニバン」です。日産が電動化と高級志向を融合させた新モデルを送り出せば、再びアルファードの牙城に挑む存在となるでしょう。

次章では、ティーザー画像や関係者情報をもとに、新型エルグランドのデザイン・内外装を詳しく解説します。

次期エルグランドのデザインコンセプトとは？未来志向の高級ミニバンへ

新型エルグランドのデザインは、日産が掲げる「Timeless Japanese Futurism（時代を超える日本の未来美）」の思想に基づいているとみられます。ティーザー画像や関係者コメントによると、力強さと静けさを融合したデザインを採用し、従来の“重厚さ”から“モダンな威厳”へと方向転換する見込みです。

日産が近年発表した新世代モデル（アリアやセレナなど）に見られる薄型LEDヘッドライトやグリル一体型フロントフェイスが、次期エルグランドにも採用される可能性が高いとされています。

エクステリア：流麗で先進的なシルエット

ティーザーに映るシルエットからは、現行モデルよりも低重心で、ボンネットからリアまで流れるようなラインが確認されています。これにより、走行時の空力性能を改善しつつ、視覚的にも高級感と安定感を両立させています。

さらに、フロント周りには日産の新しいブランドアイコンである「Vモーショングリル」の進化形を採用。グリル内部には立体的なパターンが施され、電動モデルらしいクリーンな印象を演出しています。

LEDシームレスライトバーの採用
エアロダイナミクス重視のサイドライン
20インチクラスの専用アルミホイール
クローム×ブラック基調のツートンカラー展開

全体的な印象としては、「ミニバンというより高級サルーンの延長線上」といえる洗練されたデザインです。

インテリア：上質な“おもてなし空間”へ進化

内装面では、日産アリアのインテリアデザイン哲学をベースにした、水平基調のコックピットデザインが採用されると予想されています。運転席と助手席を包み込むような造形に加え、最新のデジタルメーターや大型インフォテインメントスクリーンを装備。

また、2列目以降のシートには「エグゼクティブシート」を採用し、電動オットマン、マッサージ機能、シートヒーター・ベンチレーターなどを搭載。アルファードを凌ぐ快適性を実現することを目指しているといわれています。

素材面では、本革＋ウッド調パネル＋アンビエントライトの組み合わせが特徴。日本の伝統的な意匠を取り入れた「和モダン」テイストで、上質感と落ち着きを両立しています。

ボディカラーとカスタマイズ展開

ボディカラーは、日産の新世代プレミアムカラー「ミッドナイトブラック」「シルキーホワイト」「ディープバーガンディ」に加え、ツートン仕様が設定される見込みです。また、エアロ仕様の「AUTECH」ブランドモデルが同時展開される可能性も高く、よりスポーティで個性的なデザインを求めるユーザーにも応える構成となっています。

まとめ：ラグジュアリーと先進性を融合した新型デザイン

次期エルグランドのデザインは、従来の重厚路線から脱却し、“静かな威厳”と“近未来感”を兼ね備えた新しい高級ミニバン像を提示しています。日産のデザインDNAを継承しながらも、次世代電動車としての存在感を強調する仕上がりとなるでしょう。

次章では、気になるスペック・パワートレイン・技術装備を中心に、ライバル車との比較も交えて詳しく見ていきます。

次期エルグランドに搭載されるパワートレインは？注目は新世代e-POWER

新型エルグランドで最も注目されているのが、日産の次世代e-POWERシステムの搭載です。最新のセレナe-POWERやキックスに採用されているシリーズハイブリッド方式を、より高出力・高トルク化して搭載する可能性が高まっています。

次期モデルでは、2.0Lクラスのエンジンを発電専用に使用し、前後モーターによる4WD（e-4ORCE）を採用するとの見方も強いです。このシステムは電動SUV「アリア」にも搭載されており、路面状況に応じて瞬時にトルク配分を最適化することで、高い安定性と快適な乗り心地を実現します。

エンジン：新開発2.0L発電専用ガソリンユニット
駆動方式：前輪駆動 or e-4ORCE電動4WD
最大出力：約250ps相当（モーター総合）
燃費性能：約18〜20km/L（WLTCモード予想）

このパワートレインにより、静粛性とスムーズな加速が大幅に向上。アルファードのハイブリッドと比較しても、発進のレスポンスや登坂性能で優位に立つ可能性があります。

先進安全技術「ProPILOT 2.5」搭載の可能性

日産が誇る自動運転支援技術「ProPILOT 2.5」も、新型エルグランドに採用される可能性が高いです。これは高速道路でのハンズオフ走行を実現する最新システムで、既にスカイラインやアリアで実績があります。

主な機能は以下の通りです：

高速道路での同一車線内ハンズオフ運転
ナビ連動ルート自動制御（インターチェンジや分岐も自動判断）
自動追従・自動減速・自動再発進機能
360°モニタリングによる危険回避サポート

これにより、長距離ドライブでも運転者の疲労を大幅に軽減。高級ミニバンとしての快適性が、さらに高次元へと進化します。

快適性と静粛性の向上ポイント

電動化によりエンジン音や振動が減少するだけでなく、ボディ構造にも大幅な改良が加えられると予想されています。日産がアリアで採用した「サイレントキャビン構造」を応用し、遮音材・防振材を各所に配置することで、会話が自然にできる静粛空間を目指しています。

また、エアサスペンションや電子制御ダンパーの採用も噂されており、乗り心地の質感向上に期待が高まります。

ライバル車との比較：アルファードとの技術競争

項目	次期エルグランド（予想）	トヨタ・アルファード（現行）
駆動方式	e-4ORCE電動4WD	E-Fourハイブリッド4WD
システム出力	約250ps相当	約190ps
燃費（WLTC）	約18〜20km/L	約17.5km/L
自動運転支援	ProPILOT 2.5	Toyota Teammate
静粛性	極めて高い（サイレントキャビン構造）	高い（吸音ガラス採用）

スペック比較からもわかるように、次期エルグランドは「走りと快適性の両立」をテーマに、アルファードとの差別化を狙っています。特にe-4ORCEの安定感と、ProPILOTの先進性が注目ポイントです。

まとめ：静粛・快適・力強さを兼ね備えた次世代ミニバン

次期エルグランドは、電動化・自動運転・静粛性という3つの柱で、高級ミニバンの新たなスタンダードを築く可能性を秘めています。従来の“運転して楽しいミニバン”から、“乗って癒される高級電動ミニバン”へと進化する、その一歩目となるモデルといえるでしょう。

次章では、いよいよ発売時期・価格予想・市場展望について詳しく解説します。

次期エルグランドの発売時期はいつ？日産が動き出すタイミング

2025年現在、日産はすでに次期エルグランドの開発を最終段階に進めていると見られます。関係者情報やサプライヤー筋の話によると、正式な発表は2025年後半〜2026年初頭にかけて行われる可能性が高いようです。

また、2025年秋に開催予定のジャパンモビリティショー2025（旧東京モーターショー）で、コンセプトモデルまたは量産仕様の初公開が予想されています。日産が電動ミニバン市場で存在感を示す絶好のタイミングといえるでしょう。

発売時期の目安としては、以下のスケジュールが想定されます。

2025年秋：ティーザーおよびコンセプト発表
2026年初頭：正式発表
2026年春頃：国内販売開始（予約受注スタート）

アルファード／ヴェルファイアの供給が一巡するタイミングで投入することで、日産は高級ミニバン市場に再び競争を仕掛ける構えです。

予想価格：高級路線を維持しつつe-POWERで差別化

新型エルグランドの価格帯は、e-POWERシステムや先進装備の搭載により、現行モデルより上昇する見込みです。とはいえ、トヨタ・アルファードとの差別化を図るため、価格戦略は慎重に設定されると考えられます。

グレード（予想）	駆動方式	予想価格（税込）
X（ベースグレード）	2WD	約520〜550万円
V（中間グレード）	e-4ORCE 4WD	約600〜650万円
VL（最上級グレード）	e-4ORCE 4WD	約700〜750万円
AUTECH（特別仕様）	e-4ORCE 4WD	約770万円〜